今回は「Easter Holidays/イースターホリデーズ」と言われる4連休の過ごし方を記事にします。
その前にオーストラリア(英語圏)でよく耳にする「〜Holidays(ホリデーズ)」と呼ばれる休暇。
しょっ中、登場するのが「School Holidays」です。
何故しょっ中か?というと年に4回もあるからです。
イラストにしてみました。
4学期あって、各9〜10週間(私立校の場合)したら休暇がやってきます。
スクールホリデーズの期間は、4学期の後の「クリスマスホリデー」以外、だいたい16日間位の休暇。
このスクールホリデーズに合わせて、オーストラリアで皆が大事に、かつ楽しみにしているのが
Easter Holidays(イースターホリデーズ)とChristmas Holidays(クリスマスホリデーズ)の2つ。
イースターホリデーは4連休(金〜月)、クリスマスの祝日は、25日と26日の2日なのですが、スクールホリデーが12月頭から翌年1月の3週目まで7週間位あるので、家族のある人は特にこの時期に「長期休暇」をとっています。
どちらもキリスト教の行事ですが、クリスチャンでなくとも「家族や親しい人と過ごす」大事な休暇となっています。日本で言うお盆とかお正月ですね。
さて話を戻しまして、日本からこちらに滞在されるようになったばかりの方からよく聞かれるのが
イースターって何するんですか?
という質問です。
クリスマスは日本でもお祝いしますが(宗教的でなくとも)、クリスチャンでない限り「イースター」の行事自体、馴染みがないですね。
何となく知っていても「ウサギと卵型のチョコ」のイメージだけが先行しているかもしれません。
こちらでは、特にクリスチャンは「クリスマス以上」に「イースター」を大事にします。
イースターとは?
イースターとは「イエス・キリストの復活を祝う日」、つまり「復活祭」です。
「春分の日」以降の「最初の満月の後の日曜日」が「イースターサンデー」になります。なので毎年カレンダーでチェックする必要があります。
そしてこのイースターサンデーから遡って3日前より
Good Friday(聖金曜日):イエス様が十字架に架けられた日。
Holy Saturday(聖土曜日)
Easter Sunday(イースターサンデー):イエス様が復活された日。
Easter Monday(イースターマンデー)
このように4連休になって、まとめて「イースターホリデーズ」と呼んでます。
*イースターの前の「Lent(レント)・受難節」や「Holy week・聖週間」はこちらの記事で紹介しています。イエス様が十字架に架けられるまでの説明と、クリスチャンの過ごし方を説明しています。
イースターが意味するもの
上記にご案内した記事「レントとホーリーウィークの過ごし方」でお分かりの通り、イエス・キリストは十字架に架けられるのを承知で「エルサレムに入城」し、当時ローマ帝国の支配下で重税や圧力に苦しんでいた”イスラエル人(ユダヤ人)”に「救世主」として大歓迎されながら、数日後にその会衆たちに背を向けられてしまいました。
その当時、腐敗し切っていた「ユダヤ教の大祭司」や「律法学者たち」にとって、イエス・キリストの行なった、数々の病を奇跡的に治す、また「ユダヤ教」の教えを基本にしながらも「隣人愛」を説いたその教えが多くの人の心をとらえていく姿は「脅威」になっていきました。
大祭司たちの陰謀で「神の子と名乗ることは神に対する冒涜」とでっち上げられ、更にはユダヤ人の会衆が「自分たちを助けてくれる王は、ローマ帝国と戦う勇ましい人」と思っていたのに「戦うこと」をしなかったのを目の当たりにして逆ギレし「十字架に架けろ」と騒ぎ立てた。。。
それでもこれは全て神の計画で、ユダヤ人としてマリアの元に生まれ、人として血を流すことでしかアダムとイヴからの人類の罪は赦されない為、自ら生贄となるために十字架に架けられました。
そして預言通り「3日後に復活」され、弟子たちと過ごした後に昇天されました。
つまり、イースターサンデー(復活祭)が我々に意味する事は
Faith(信仰)
Hope(希望)
Renewal(再生・復活)
イースターは、信仰を振り返って「新たな希望、幸福、繁栄、豊かさはすべて、神の恵みによってもたらされている事」に感謝して、より良い明日が迎えられるように新たなスタートを切りだそう!と言う機会です。
それでは、イースターホリデーズ(4連休)の過ごし方を紹介します。
イースターホリデーズ、4連休はどんな感じ?
Good Friday
①クリスチャンは教会へ行き、イエス様の受難日を追悼します。
②ホットクロスバンを食べます。
シナモンが効いたレーズン入りのパンです。トップに十字のマークがあります。
スーパーでも売っているし、手作りする家庭も多いです。
大体は、教会から帰ってきて家族集まって食べます。
上下真ん中あたりを切って、バターを塗って食べます。
最近は、クリスマスが終了した途端にスーパーに並び始めました。
本来なら、Good Fridayに食べるものなんですが、チョコレート味とかフルーツ味とかあってとっても美味しく、ちょうどいい間食にもなるので我が家も行事関係なく買って食べ始めてしまいました。
*大事なこと!クリスチャンはこの日、肉食と赤ワインは避け、魚を食べます。
*お店はほぼ休み。アルコール販売も禁止されているので、家族・親戚と集まる場合は前日までに買い込んでいます。
Holy Saturday(聖土曜日)
この日は、ほとんどの店が開いています。
ほぼ普通に過ごします。
*夜、子供が寝ている間、もしくは早朝までに(子供が目覚める前)子供の枕元に「イースターエッグ」を置いておきます。
我が家の息子はもう大きくなったので枕元には置きませんが、子供が起きた時に「イースターバーニーが届けてくれた」と言う状態にするのが伝統。
(聖土曜日の夜からイースターサンデーの朝までにこっそり置きます。)
Easter Sunday
①「Happy Easter!」と声を掛け合います。
子供は、起きて枕元にある「イースターエッグ」を見つけて大喜びする!(はず)
その卵型のチョコを
ゴーン! と叩いて割ります。
これは、イエス・キリストが復活して、お墓から重い岩の戸を開けて出た再生の様子。
また、硬い殻を打ち破って「復活・再生」した様子を表現しています。
②クリスチャンは教会へ行きます。
③その後、家族、親戚や親しい人たちと集まって「イースターランチ」を頂く家庭が多いです。
私が義父母や親戚と同じ町に住んでいた頃は、ローストビーフに温野菜と言った料理が定番でした。
子供たちには「イースターチョコレート」をプレゼントします。
ただでさえ、甘いチョコを食べまくっているオージーの子供たち、更にこの日はパワーアップしてチョコ漬けになります。
*その他、庭にイースターエッグを隠して、子供たちが探す「イースターエッグハンター」とかクラフトなどのいろんな行事が地域ごとに開催されています。
まとめ
イースターは、キリスト教の行事ですが、クリスチャンでなくても「イースターが意味するもの」を理解し、新たな気持ちでスタートを切り、家族愛とか今日よりもより良い明日へ向けて前へ進む素晴らしい機会だと思います。
Happy Easter!