イースター前の「Lent・受難節」と「Holy Week」とは?

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オーストラリアの祝祭日にもなっている4連休の「イースターホリデー」。

①Good Friday:聖金曜日(イエス様が十字架に架けられた日)
②Holy Saturday:聖土曜日
③Easter Sunday:イースターサンデー(イエス様が復活された日)
④Easter Monday:イースターマンデー

そもそもは、キリスト教の行事であり、イエス様が十字架にかけられてその3日後に復活されたことをお祝いする行事、つまり「復活祭」ですね。

クリスチャンにとってクリスマスと同様、もしくはそれ以上に大事な行事とされています。

クリスチャンでなく、またキリスト教圏でも本来の意味を知らない人の中には、

【イースター】=【卵とウサギ型のチョコレート】

が真っ先に思い浮かぶかもしれません。何だかとっても楽しいイメージ。

もちろん十字架に架けられたイエス様の復活を祝うので、盛大な祝福であることは確かですね。

ここでは、その復活日の前にクリスチャンが過ごす「レント(受難節)」や「Holy Week(聖週間)」、処刑された「Good Friday(聖金曜日)」のメッセージを教養の一つとしてお伝えします。

イースターはいつ?

When is Easter this year?
(今年のイースターっていつ?)

この台詞は毎年よく耳にします。

「イースターの日」=「イースターサンデー」=「イエス様復活日」です。

毎年、日が変わるので「今年のイースターはいつ?」と言う会話が飛び交うんですね。

イースターは、「春分の日」以降の最初の満月の後の日曜日です。

レント・受難節(40日)とは?

イースター前の「Lent/受難節」について説明します。

イースター(復活日)の前日までの、各日曜日を除く40日間を指します。
(日曜日を除かなければ46日)

「受難」とは、イエス様が十字架にかけられ「苦難を引き受けられた事」を意味し、この期間は、クリスチャンの間では「自らの行いを反省し、身を慎んで過ごす」悔い改めの日々でもあります。

レントの始まりは「Ash Wednesday(灰の水曜日)」と呼ばれ、イエス様の受難を痛悔する印として、信者の頭に灰をかけたり額に灰をつける教会もあります。

Holy Week(聖週間)とは?

レントの期間、イエス様が復活される「イースターサンデー」の前日までの1週間を「Holy week・聖週間」と言います。

この期間は、イエス様がエルサレムに入ってから十字架に架けられる生涯最後の時期です。

クリスチャンが集まり、イエス様の受難を強く思い起こす大事な週です。

では、Holy weekの出来事を振り返ります。

Palm Sunday(パームサンデー)とは?               

「Holy Week」が始まる最初の日曜日、つまりイエス様が十字架に架けられる前の日曜日は、「Palm Sunday」と言って「イエス様のエルサレム入城」を記念する日です。

エルサレムに住むユダヤ人たちは、イエス様が行った【思い病を治す、死んだ人を甦らせる】などの数々の奇跡的な事を耳にして「自分たちをローマの支配(重い税と徴兵)から救ってくれる救世主がやってきた!」と大喜びで迎えます。

 イエス様がロバに乗って街に入ったとき、彼らは足元にヤシの枝を広げ、彼を「ホサナ」または「救世主」と呼びました。 当時、ヤシの枝は勝利と勝利の象徴と考えられていました。

イエス様が「馬」ではなく背の低い「ロバ」に乗ってやってきた事も注目されています。

決して「戦う」のではなく、子供の目線である「ロバ」に乗ることで「平和」を象徴していたとされています。

さて、「Palm Sunday」の日は、教会で当時を再現する事が多いです。

椰子の葉が会衆に配られ、行列を作って歩いたり、ヤシの葉で作られた十字架が配られたりします。

盛大に歓迎しながら、その数日後にユダヤ人たちは背を向けることになります。

エルサレム神殿を見学、怒り狂う!                  

当時エルサレムは「ローマ帝国」の支配下にありました。

又「エルサレム神殿」の最高の権力者はユダヤ人の【大祭司】です。

この大祭司は、ローマ帝国の属州である【ユダヤ自治機関】の議長もしており、宗教的かつ政治的な最高権力者でもありました。

イエス様がエルサレム入りして、「エルサレム神殿」へ訪れた時のこと。

ここで、その状況を見て別人ごとく怒り狂った!

「神殿」で、礼拝に訪ずれる人たちに売る為の犠牲(生贄)となる動物が売り買いされていたのです。まるでマーケット(市場)のごとく。。。

おまけに「献金」や「神殿維持費」をローマの通貨ではなく「ユダヤのお金、シュケル」に両替する為の「両替所」まで。彼らは手数料でがっつり稼ぎまくっていました。

彼ら商売人たちは、肝心の礼拝には無関心。それどころか彼らの商業行為が「礼拝者」たちの祈りの邪魔をしていました。

もっと悪質な人物が「大祭司」だったのです。商売人たちにここで売るライセンスを与えて収入源を得ていた!

それを見たイエス様は、怒り狂ったかのように大声をあげて商売人たちを追い出し、商売道具をひっくり返し、お金はもちろん鳥かごなど全てを散乱させて言いました。

46 「聖書に、『わたしの家(神殿)は祈りの家と呼ばれる』イザヤ56・7と、はっきり書いてあるではありませんか。それなのに、あなたがたは強盗の巣にしてしまったのです。」

47 その日からイエスは、毎日、宮で教え始められました。一方、祭司長や他の宗教的指導者、それに町の実力者たちは、イエスを殺すうまい方法はないかと、機会をねらっていましたが、 48 手出しができませんでした。民衆がみな、イエスを英雄視し、イエスの話に熱心に耳を傾けていたからです。

<ルカの福音書19章より>

このようにユダヤ教の祭司長、他の指導者、町の実力者たちは、イエス殺人を試みることになるのです。

もしイエスが権力を得てユダヤ人の反乱が起きたらローマの支配者から一層抑圧されてしまうかもしれない。

それどころか、「ユダヤ教を率いる指導者と言う高い立場」がなくなってしまうかもしれない。。。と恐れたのです。

そこで、「神の子」と主張するイエス様を「神を冒涜している」「ユダヤ教の教えに背く反逆者」として罪を被せる陰謀策に出ます。

そこへ、イエス様の12人の弟子の一人である「ユダ」にサタンが入り込みます。金銭に欲のあった彼は銀貨30枚と引き換えに「イエス様」を彼らに引き渡すことを持ちかけました。

それが「最後の晩餐」の後に起こります。

Maundy Thursday(洗足の木曜日)とは?              

十字架に架けられる前の日は、ユダヤ教の行事である「過越しの祭」の日でした。

過越し祭

エジプトで奴隷となっていたユダヤ人を救うため、神様から召命された「モーセ」と兄の「アロン」が共にエジプト王のファラオに解放を訴え、拒否し続ける王に「10の災い」をもたらし、最後の災いである神が「エジプト全土の人、家畜、初子を滅ぼす」前に、イスラエル人(ユダヤ人)に子羊か山羊の傷のない1才の雄の血を家の2本の柱と鴨居に塗るように命じ、その血の印がある家々(イスラエル人)だけ通り過ぎて助かったと言う出来事から、「過越祭」は奴隷解放と、その後のイスラエルに辿り着くまでの期間を忘れないよう行事として受け継がれています。

聖書モーセの旅【出エジプト使命】から【カナンの地】を目指して。英語の名前発音付き。
「モーセ」の生涯を生い立ちを含め、出エジプトから約束の地カナンを目指す荒野の壮絶なる旅を聖書(日英対訳)を引用しながら説明(英語の固有名詞発音付き)。ティムナ公園にある復元された「モーセの幕屋」やヨルダンにある「アロンの墓」も含めて紹介しています。

 

最後の晩餐は「過ぎ越し祭」を祝う食事と洗足だった。         

イエス様も、ユダヤ人としてユダヤ教徒として「過ぎ越し祭」を祝いました。

これがあの有名な「最後の晩餐」(Last Supper)です。


イエス様は、自分が十字架に架けられることを知った上で「エルサレム」に入城しました。

聖書「ルカ福音書」にその状況が書かれています。


19
それから、イエスはパンを取り、感謝の祈りを唱えて、それを裂き、使徒たちに与えて言われた。「これは、あなたがたのために与えられるわたしの体である。わたしの記念としてこのように行いなさい。」
20食事を終えてから、杯も同じようにして言われた。「この杯は、あなたがたのために流される、わたしの血による新しい契約である

<ルカ福音書22節>

この晩餐の後、オリーブ山の麓にあるゲツセマネの園で、必死に祈るイエス様の元に裏切り者「ユダ」が祭司の手下や守衛を連れて行きます。

こうしてイエス様は捕まり、弟子たちは逃げます。

Good Friday(聖金曜日)                     

ついにイエス様が十字架にかけられます。

なぜ、「Palm Sunday」の日曜には盛大に歓迎しておきながら、「神の子と名乗る冒涜罪」として「十字架刑」をその場にいたイスラエル人(ユダヤ人)たちは望んだのか?

ローマ帝国の支配に苦しめられていた彼らが望んでいたのは、自分たちの為に「ローマ帝国の占領軍」を倒し「イスラエル国家を支配する」権威のある王だと思い望んでいた。。。

また、神なら何故今すぐにでも自ら解放して見せないのか?と疑ったのです。

でも、イエス様が十字架にかかることは計画されたことでした。

人間として生贄になり、血を流すことでアダムとイブから受け継がれた罪が赦されました。

ユダヤ人(イスラエル人)がモーセによりエジプトから解放され、シナイ山の麓で交わした神との契約が「モーセの十戒」と言われる律法。

その中に、「過ぎ越し祭」は「イスラエルの民たちのエジプト奴隷時代の苦しみ」を忘れないことと「出エジプトによる自由と解放」を感謝する日とされています。(出エジプト記13章)

そして、イエス様がその過ぎ越し祭での「最後の晩餐」でこれから流される十字架の「契約の血」により我々罪人が赦される「新しい神との契約」を説かれました。

これは、ユダヤ人だけでなく全人類に及ぶものとされ、イエス様の死後に弟子たちによってその教え(隣人愛)が広まり、「キリスト教」へと発展しました。

ユダヤ教徒の人たちは、イエス様が救世主であるとは思っていません。
今でもいつの日か、自分たち選ばれた民に救世主が現れると信じています。

Good Fridayは肉を食べない                     

イエス様が十字架に架けられた「受難日」である「Good Friday」は、その流された血を想い、クリスチャンの多くは「肉食」を避けます。(赤ワインも)

教会もいつも行う「パンとワイン」の聖餐式はありません。

ほとんどの人は、肉以外の魚類を食べます。

ホットクロスバン (Hot Cross buns)                 

あと、今では年中スーパーで売られるようになった「ホットクロスバン」ですが、この日の朝、もしくは教会から帰ってきて頂きます。

シナモンが効いて、レーズンが入ったものが多く、トップにアイシングで十字を描きます。

これを食べるときに上下半分に切って、バターを塗って頂きます。

義父母の住む町に住んでいた頃、教会から皆で家に集まって、手作りの「ホットクロスバン」を美味しく頂きました。↓

「Good Friday」は言わば「イエス様のお葬式」です。

その流された血のおかげで我々が生かされている事を思い出す日。

卵型イースターチョコレートを割って食べるのは「復活日」でございます。

海外生活【イースター・Easter】のメッセージと過ごし方
英語圏でのイースターホリデーズはどうやって過ごすのか?クリスチャンにとっては、クリスマス以上にイースター、そしてその前のレントを大事にする時期です。イースターの意味とメッセージも含めて伝統的な過ごし方を紹介します。
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