今回の記事は「助動詞」についてです。
今まで、あまり気にせずに使っていた「助動詞」たち。その名も「動詞を助ける」ための品詞。
英語で
Auxiliary verbs=Helping verbs
と言います。
これと分けてModal verbs(法助動詞)ってのがあります。
こちらの語学学校でも、それぞれ分けて習いました。
「助動詞」も「法助動詞」も、英語を話す時に大事な「強弱やリズム」で、弱く早く発音する「機能語(function words)」にあたります。
ネィティヴの英語を聞き取る、或いはネィティヴ相手に「通じる英語」を話すためには「文の強勢」と言う「強調する単語と弱く発音する単語」のルールを知り、それを元にリズムをつけて話す必要があります。
「助動詞」と「法助動詞」の役割を知ることは、これら「英語の強弱とリズム」を学ぶ上で欠かせないので詳しく例文を取り入れながら説明します。
Auxiliary verbs(助動詞)は3つ。be, do, have
まず、助動詞からいきます。3つあります。
be, do, haveです。
これらのややこしい部分は「主動詞」としても使われるところです。
では、その違いの見極めは?
基本は「助動詞」と言うだけに「動詞」のヘルパー的存在である!
海外生活を通して痛感していることは、「英語の文法」は数学のような100%の方程式に当てはめて捉えるのではなく、とにかく「使われ方」「使い方」を重視する!です。要は、ネィティヴの真似です。
しかも「ネィティヴ表現」では状況に応じていろんなパターンが登場します。なので「文法先行型」だと”あれっ、こういう時は、えーっと、、、”と考えているうちに会話についていけなくなります。
では、ネィティヴがどんな状況で、どのように表現しているか、まず助動詞3つの「使い方」「使われ方」を中心にまとめます。
beの助動詞としての使われ方
まずは、beからいきます。beの助動詞としての使われ方は、大きく分けて3つ登場します。
1.Continuous tense(進行形)
まず、1つ目の使われ方は、「動詞の進行形」を表現する為に登場!
例文をあげます。
*助動詞として働く部分をハイライト、動詞を太字にします。
未来 → She will be waiting outside.
現在 → She is waiting in the office.
過去 → She was waiting for an hour.
このように “will be” “is” “was”は、後に来る「動詞」を進行形にするためのヘルパー的存在になるので「助動詞」になり、機能語なので話し手は弱く、早く発音します。
2. Passive voice (受動態)
次にbeが助動詞として使われる例、2つ目です。
動詞の受動態を表現する為に登場!
こちらも例文をあげます。
*助動詞として働く部分をハイライト、動詞を太字にします。
未来形→ The room will be cleaned later.
現在形→ Many accidents are caused by dangerous driving.
過去形→ The house was built in 1930.
これらもbeの役割は後に来る「動詞」を受動態にするためのヘルパー的役割なので「助動詞」扱いで、話す時には弱く、早く発音します。
3. Have + Perfect Continuous (Have+完了進行形)
beが助動詞として使われる3つ目です。
Haveを伴って完了進行形を表現する為に登場!
こちらも例文をあげます。
*助動詞として働く部分をハイライト、動詞を太字にします。
She has been studying.
(詳細はHaveの助動詞の説明で)
以上、代表的なBe動詞の「助動詞」としての使われ方、
☝️動詞の進行形を使う時
☝️受動態を使う時
☝️完了進行形を使う時
これら3つをあげました。
さて、ここで気になるのが「Main verbー主動詞」としてのBe動詞たちですね。
今度はBe動詞が「主動詞」として使われる場合を見ていきます。
Be 動詞はイレギュラーな存在
✅Main verbs(主動詞)として使われる場合
Be動詞が「Main verbー主動詞」として使われる代表的な例をあげると、
それは「Linking verbs」=連結動詞として使う場合です。
「A(主語)=B」や「A(主語)→B」で、主語の「説明や情報」を連結させる為に働いた場合。
例えば
未来形 → She will be a doctor.
現在形 → I am Japanese.
過去形 → He was in the office.
完了形 →I have been to Japan.
上記はどれも「主語」に対する説明であって、動詞のヘルパーではありません。
とは言っても例外も。。。
連結動詞表現(A=B,A→B)が全て「主動詞Be」に該当するとは限りません。
ややこしいやつが登場します。それは、
☝️「主語 + be + being +形容詞」の場合です。
意味は「主語は(一時的に・今だけ)形容詞です。」となり、この”be”は主動詞ではなく”助動詞”になります。
例をあげます。
She is being weird today.
(彼女、今日おかしいな。)
とか、
I wanna go to Canada for a holiday!
(俺、休暇はカナダに行きたいんだ。)
How much money do you have?
(いくら持ってるの?)
$400
You are being silly, that’s not enough money!
(バカね、足りないわよ。)
上記例文のBe動詞、
「She is being weird today.」の”is” と、
「You are being silly,」の”are” は、
その後の動詞の進行形 – beingを表現するヘルパーなので最初に説明したパターン1(進行形を表現する時に登場)の「助動詞」となります。
これら人の振る舞いや個性について、ずーっとでなく一時的なその時の状況場面で使う場合に
” Be being 〜” が使われます。
イメージすると分かりやすいですね。”is being”で主語がまさに何か起きている感じですから。
もし、” being” を省略して使う場合はこの一時的な動きの意味がなくなり、A=B。つまりBe動詞はヘルパーじゃなく「主動詞」となります。意味も失礼になりますぞ!
She is weird. (彼女はおかしい。)
You are silly .(君って馬鹿だ。)
do の助動詞としての使われ方
次は、助動詞の2つ目、”do” です。
主に3つの表現で動詞のヘルパー役にまわります。
1.否定形
I didn’t see you last night.
I don’t want to eat this.
2.疑問形
Didn’t you get my email?
Do you play football?
3.命令や動詞の強調
Don’t talk!
Do let me see it!
She does look so tired!
“do”も助動詞だけでなく、主動詞としても使われます。
☆主動詞として使われる場合☆
上記以外(否定、疑問、命令)って捉えた方が簡単かもしれません。
何かする行為であったり、達成であったり、仕事や勉強もろもろのアクション。
Can I do anything to help?
I did homework.
I have lots of things to do.
Haveが助動詞として使われる場合
次は助動詞”have”です。Haveの場合は、動詞の完了形を表現する時に登場します。
Perfect tense(完了時制)
”have”が助動詞として使われる場面の1つ目は、お馴染み「完了時制」の時です。
例文をあげます。
*助動詞として働く部分をハイライト、動詞を太字にします。
未来→She will have drunk it by then.
(彼女はそれまでにそれを飲んでるだろう。)
現在形→She has drunk it already.
(彼女はもうそれを飲んでしまった。)
過去形→She had drunk it before we arrived.
(彼女は我々が着く前にそれを飲んでいた。)
Perfect continuous tense(完了進行形)
助動詞”have”の使われ方、2つ目は「完了進行形」です。
こちらも例文をあげます。
*助動詞として働く部分をハイライト、動詞を太字にします。
未来形→ At the end of this month, she will have been studying English for three months.
(今月の終わりで、彼女は英語を3ヶ月間勉強していることになります。)
現在形→ She has been studying English for a long time.
(彼女はずっと英語を勉強してきた。)
過去形→ She had been studying English for six years before she left Japan.
(彼女は日本を離れる前に、6年間英語を勉強していました。)
この「beの過去分詞」である「been」は、haveと共に”助動詞”として動詞の進行形を表現するヘルパー役をしています。
それでは、haveが「主動詞」として使われる場合をあげます。
☆haveが主動詞として登場する場合
ズバリ、完了形以外です。
I have a dog. などですね。
以上、be, do, haveの助動詞の使い方についてまとめました。
次は、法助動詞(modal verb)を説明します。
Modal verb(s)(法助動詞)とは?
助動詞で紹介した上記3つ、「be, do, have」 以外がModal verb(s)と呼ばれます。Mood verbsとも呼ばれ、話してや書き手の意思や判断が表現されます。
つまり、それは可能性とか、許可を求めるとか、アドバイスしたり何かを勧めたり。。。
代表的なものをまとめました。
また出た!Be動詞の例外
ここでまた”be動詞”の例外があるんです。
be動詞は「A=B、A→B」の場合は主動詞扱いで、それ以外は最初に説明した動詞のヘルパー役「助動詞」扱い(動詞の進行形、受動態、完了進行形)でした。
これに加えて
「〜出来る」と言う可能性を指す、be able to
「〜が認められる」と許可を表すbe allowed to
などで登場するbe動詞は、ここで説明した「法助動詞的」な意味で使われています。
こう言う場合、「このBe動詞って主動詞?助動詞?」っと分析するのではなく「使われ方」で捉えた方がいいと思います。
まとめ
「助動詞」も「法助動詞」も会話をする時に「弱く発音」される「Function words-機能語」とされてます。(否定形以外)
理由は「動詞」や「名詞」と違って、文の内容のキーポイントとなる訳でなく、文法の構造上、正しく導くための存在で、例えなくても何となく「意味」は伝わると。。。
それでも「Modal verbs-法助動詞」に関しては、話し手の意思が動詞に影響するので、話し手が強調したいなら強く発音されます。
助動詞たちの立場を理解した後は、ぜひ「Sentence Stress-文の強勢」つまり、どの品詞を強く、或は弱く発音して、それがどうリズムに影響するか、こちらの記事をご覧ください!
英語の強弱とリズムが分かってきて、リスニングも楽になり、少しでも通じる英語に近づきます。