可算名詞と不可算名詞の見極め方。。。
我が息子は英語圏で生まれ育っているので「自然に身についている派」
私の方が長くこっちで暮らしながらもどこからこの差が出たのか?
ネィティヴはこれらを特別に学校で学ぶのではなく小さい頃から生活を通して「認知能力」として身につけており。。。「認知能力」にゃ、敵わん。。。
そうなんです。日本語にない概念、更には生活基盤が違うのですから焦らずに。。。
と自身を励ましつつ最終的に英語を英語圏の人の頭に切り替えて捉える事が1番楽になると痛感している私です。
ここでは私が海外生活を通して身につけている「可算名詞、不可算名詞」の捉え方を紹介します。
実際に「あー、こういう時は可算扱いになるんだ!」とそれぞれの場面を背景に学んだ事を取り上げていきます。
ネィティヴに聞いた「可算名詞と不可算名詞」の見極めポイント
まず最初にネィティヴである息子や旦那にそれぞれの違いを見極める基本ポイントを聞きました。
これは「”可算名詞と不可算名詞の見極め方” ネィティヴはこう捉える!」の記事でも取り上げましたが、
まず1つの基準としてシンプルに「数」と「量」のどちらにこだわるか!
可算名詞=個々の物で1つだけでなく複数存在する。
不可算名詞=そのもの自体のボリュームや性質。
もっと掘り下げると
可算名詞:How many =「数」=同じ物が他にもあってコピーのように増加や減少。
例)犬が増えていくイメージは「犬の数」が一匹から2匹。。。と増加します。
決して不可算名詞の特徴であるボリュームのような「犬」自体が膨張して大きくなるわけではありません。
不可算名詞:How much = 「量」=そのもの自体がまるで膨張や収縮するかのごとく増量や減量をする。
例)水が増量するイメージは「水」そのものが増えていきます。
決して可算名詞の特徴である「水」が他にもたくさんコピーのように増加するわけではありません。
では「可算名詞と不可算名詞」の違いをこのイメージをもとに場面別で見ていきます。
ケーキ編/可算名詞にも不可算名詞にもなりうる。
そもそもケーキそのものの捉え方を英語圏に合わせる必要があります。
私のように英語圏で生活をしている人(特に田舎)がまず最初に日本との違いを感じる1つではないでしょうか。
都会では日本のように「苺のショートケーキ」や「モンブランケーキ」のように一切れずつ陳列されたお洒落なものを見かけますが本来はケーキと言えば丸ごとそのもののいわゆる「ホールケーキ」をイメージします。
さて、「cake=丸ごと」 を基本に考えると「可算名詞」か「不可算名詞」か?
前述したようにネィティヴ風に「数」か「量」で捉えてみます。
「焼き上がったケーキがたくさん増えていく」イメージをすると
そのケーキ自体が膨張拡大するのではなく(量ではない)
ケーキの数が増えていきます。↓
個々の物体であり、他にも同じものが複数ある「可算名詞」の仲間入りですね。
可算名詞が使われる場面
実際に可算名詞として使われた台詞を紹介します。
その1:義母が来客用に2つケーキを焼いた時に出くわして聞いたセリフ。
I backed two cakes this morning.
その2:義姉が義母に教会のバザー用にケーキを焼いて欲しいと頼んでいるセリフ。
Hi Mum, could you please bake some cakes for the church?
Ok, how many?
不可算名詞になる場面(単数扱い)
では丸ごとケーキが「可算名詞」の仲間ならばどんな時に「不可算名詞」の仲間に変わるのか?
不可算名詞の特徴はそのもの自体の性質は変わらないけど量が変わる!でした。
場面/義母が焼いた1つのチョコレートケーキ(ホール)をテーブルに置いて
皆でアフタヌーンティを楽しむ時に聞いたセリフ。
その1:ケーキはいかが?と聞く場面。
Would you like some cake?
なぜ不可算名詞の単数扱いか?
目の前にあるのは形ある可算名詞の1つのホールケーキ。まだ切られていない状態。
理由1.その中から”some cake”と言う一部分を指していて決して”a cake”と「ケーキ丸ごと」を勧めているのではない!
理由2.これから切られる部分の形や大きさは決まってない。つまり具体的な形ではない。
理由3.ホールケーキ自体の質は変わらないけどボリュームが変わる。
もしこれを
“Would you like some cakes?“
と可算名詞の複数扱いにすると目の前のケーキは1つしかないのに他にもケーキがあるかのようになってしまう。
ならば可算名詞の単数扱いで
“Would you like a cake?”
と言ってしまうと前述したように「ケーキ丸ごといかが?」となってしまう。
*実際には”a cake”と勧めてしまっても母国語でない事を承知しているので理解してくれますがネィティヴ感覚としてどう言うイメージになるか解釈しましょう。
その2:切り分けようとする時にそれぞれに「どの位?」と聞き、受け答えする時の台詞。
How much cake would you like?
I like a small slice, please.
How about you, Donny?
I would like a big slice, please.
その3.「ケーキが好き」と言う場合。
I like chocolate cake!
何故「不可算名詞」の単数扱いか?
まずは「可算名詞」扱いだとどうイメージされるか見てみます。
形ある「可算名詞」の単数扱いにした場合
“I like a chocolate cake.”
と言うと他にもたくさんある丸ごとチョコレートケーキの中の「(1つの)チョコレートケーキが好き」となり少し違和感。。。
逆に複数扱いにした場合
“I like chocolate cakes.”
と言うと「複数の種類の丸ごとチョコレートケーキたちが好き」となり「複数」に焦点が当たって聞こえるらしいです。
ここで疑問!
可算名詞の場合、「私は〜が好き」と言う概念を伝える場合は「その類全てが好き」と示すように「複数形」にしますよね。
例えば
“ I like bananas.“🍌 🍌 🍌
数える時に可算名詞だった”cake(s)”を同じように複数形にして
” I like chocolate cakes.”
「チョコレートケーキ類全てが好き」ってイメージされず「複数のチョコレートケーキが好き」って捉えられてしまうのは何故か?
ここに「I like〜」と食べ物を伝える場合の大きな落とし穴が。。。
ちなみに息子に聞いてみました。
何で”I like chocolate cake.“って不可算名詞扱い?
どんなイメージしてるの?
「ボリュームだから。チョコレートファウンテンがケーキになったみたいな感じ。」
上記画像のポイントは「食べる時のケーキの状態」
これがネィティヴ感覚だそうです。
つまり、「ケーキが好き」=「ケーキを食べるところがイメージされる。」
ケーキを丸ごとパクつくのではなく我々日本人が描くのと同じ「切った状態で食べる」のが「ケーキを食べる」と言うイメージ。
なぜそれがボリューム(量)と捉える「不可算名詞」扱いに繋がるのか?!
いきますよ!”ケーキ編”ネィティヴイメージ像です。
これも先に登場した
“Would you like some cake?”(不可算名詞扱い)
で夫が理由を説明したのと同じです。
”ケーキを食べる”時には”丸ごと”ではなくその一部を切り取る!
切り取る部分も残った部分も質は変わらずとももはや原型は留めず、元々の量が変わるので「不可算名詞」の仲間入り。
” I like 食べ物.”に関する冠詞の捉え方をネィティヴイメージで詳しく説明した記事はこちらをどうぞ!
まとめ
「これは可算名詞?不可算名詞?」
と夫や息子に聞くと決まって返ってくる台詞は「That depends…(時と場合によるよ。)」
その通り、同じ単語でありながら「可算名詞」にも「不可算名詞」にもなり得る名詞は山ほど。。。
なので「どんな状況で何を伝えたいか」によって使い分ける!
“some cakes” と “some cake” のネィティヴイメージ!
さて最後に「ケーキ=丸ごと」が根底にあるネィティヴにとっての簡単な可算名詞扱い、不可算名詞扱いによるイメージの違いを紹介します。
“some cakes”(可算名詞の複数形)= 🎂 🎂 🎂→1つ以上ある複数丸ごとケーキ。
“some cake”(不可算名詞の単数形)= 🍰→切り分けられた1切れのケーキ。
私としてはこれはかなり役に立つイメージです。
ピザも同じイメージ!