「私は〜が好きです。」
” I like 〜.”
非常にシンプルな基本英語ながらネィティヴ感覚を求められるのが”I like”の次にくる名詞の扱い。
「可算名詞」になるか、それとも「不可算名詞」になるかによって扱い方が変わります。
殆どの参考書には
「私は〜が好きです。」と言う台詞は”概念”に値するので「可算名詞」の場合は”複数形”にして’その類全てが好き’と伝える!
例)I like dogs.
一方、「不可算名詞」の場合は数えられないから”単数形”!
例)I like milk.
と説明があります。
問題は状況によってその名詞が「可算名詞」にも「不可算名詞」にもなる場合。
特に”食べ物”に関してはネィティヴの思い浮かべるイメージを捉えないとこんがらがって眠れなくなります。。。
そこでネィティヴである夫や息子に「どのようなイメージで捉えているのか?」聞いて画像にしました。
まず明らかに「可算名詞」と理解できる名詞から取り上げます。
“I like 可算名詞(単数形、複数形).”のネィティヴイメージ色々編
では可算名詞の「犬 /”dog”」を例にとってみます。
“I like dogs.” 複数形の場合
「私は犬が好きです。」と伝えたい場合の正しい表現です。
「犬類全て含めて好き」と言う概念に焦点を当てています。
“I like a dog.” 単数形にした場合
“I like a dog.”
と言うと聞き手は「複数いる犬の中の1匹が好き」と受け取り
Which dog? What type is it?
(どの犬?何犬?)
と聞く流れになります。
つまり”気になる犬が1匹いる。”的な意味になります。
ではいよいよ「可算名詞」と「不可算名詞」の両方になり得る”食べ物編”に移ります。
ここでは”ケーキ/cake” を取り上げます。
ケーキ/cake は可算名詞?不可算名詞?
そもそも英語の”cake”は「丸ごとケーキ🎂」を指します。
決して「一切れのケーキ🍰」ではありません。
可算名詞扱いになる場合
「物体・個体」として伝えたい時には「数」として捉えるので「可算名詞」扱い。
例)I bought a cake.🎂
「私はケーキ(丸ごと)を1つ買った。」
不可算名詞扱いになる場合
質は変わらず「量」が変わる、又は「素材」として捉える事になります。
一体、「液体」でもなく「粉状」でもない「形のある丸ごとケーキ」がどんな時に「量」扱いになるのか?
💡 1つの丸ごとケーキを切った時!若しくはこれから切って「いかが?」と勧める時!
理由その1.切ることで元々の「量」が変わりますね!
理由その2.「切り方」はさまざまでもはや具体的な形ではなくなりますね!
と言うことで
「ケーキいかが?」と言う時は “Would you like some cake?”
「さぁケーキ食べよう!」と言う時は” Let’s eat the cake!”
いずれも不可算名詞の単数形扱いになります。
ケーキについて更に詳しく場面ごとにイラスト付きで説明した記事はこちら。
ではいよいよ「私はケーキが好きです。」編にうつります。
「私はケーキが好きです。」は可算名詞?不可算名詞?
「ケーキ=丸ごと🎂」で数えられる「可算名詞」でした。
ところが「ケーキが好き」と言いたい場合は「不可算名詞」扱いで単数形になります。
” I like cake.“
なぜ「量」として捉えるのか?
ではまたネィティヴイメージを紹介します。
これは先ほど説明した「切ったら量が変わる」がポイント。
「チョコレートケーキが好き」=「チョコレートケーキを食べるのが好き」
つまりネィティヴは「ケーキを食べる」=「1切れケーキ🍰」をイメージします。
なので「ケーキが好き」はこんなイメージだそうです。
(チョコレートケーキを例に)
ケーキを食べる=ホールケーキの内の一切れ🍰をパクパク食べて元々のケーキの量が変わっていく感じ。
一方、「可算名詞」のみかんの場合は具体的な形のままの物体・個体と捉えこんなイメージだそうです。
みかんは丸ごと1つをわざわざ包丁で切ってその一部だけを取って食べず全部を食べますね。
みかんと言う具体的な形、サイズの物を食べます。だから「数」と捉えて「可算名詞」扱い。
「I like 食べ物」の「可算名詞」「不可算名詞」の見極め方
ではおさらいします。
何を基準に可算名詞、不可算名詞とするか?
ネィティヴのイメージです。
そのままの形(サイズ)で食べれるもの。=「可算名詞」扱い
一方で一部を「切って食べる」もののイメージは
こうして食べ物に関しては『食べる時の状態』をイメージするとそれが「可算名詞」か「不可算名詞」か理解しやすくなります。
「私は鶏肉が好きです。」の場合は?
では同じように食べる時の状態を考えて”鶏肉が好き”を英語で言うと。。。
ネィティヴのイメージはこんな感じ。
元々は可算名詞だった” a chicken”/鶏一羽の一部を切って料理した物、もしくは”鶏の丸焼き”でもその一部を切って食べるので”量”が変わり「不可算名詞」扱いとなります。
“beef”や”pork”も同じです。
「可算名詞」扱いで” I like a chicken.” “I like chickens.” と言うと?
まず可算名詞の”単数形”扱いで
“I like a chicken.”
と言うとネィティヴのイメージではこんな感じ。
ペットとしての「ニワトリ」と受け取られます。
「気になるニワトリがいる」的に捉えられ、
“What type?”(何の種類?)
“What dose it look like?(それどんなニワトリ?)
と聞きたくなるそうです。
はっきり言ってしまえばそのような会話、滅多にすることない。。。
では、複数形で
“I like chickens.”
と言うどんなイメージか?
これまたペットとして受け取られます。
「〜が好きです。」という全般論ですね。
使われる状況としてはニワトリがマーケットで売られてて
“I like chickens, so I want to get one. I can eat a fresh egg everyday!”
(俺、ニワトリが好きだから一羽手に入れたいんだ。毎日新鮮な卵食べれるぞ!)
決して食用としてはイメージされません。
“chicken(s)” のネィティヴイメージまとめ
◉「不可算名詞」扱いの単数形で ‘a’も’s’もつかない場合
→ 食材としての鶏肉一部
例)
How about chicken for dinner tonight?
(今夜の夕食、鶏肉どう?)
◉「可算名詞」扱いの単数形で‘a’をつけた場合
→ ペットとしてのニワトリ/若しくは料理するための丸鶏
例)
I have a chicken.(ニワトリを一羽飼っています。)
I bought a chicken to cook for dinner. (夕食用に丸鶏買ったわ。)
◉「可算名詞」扱いの複数形で‘s’をつけた場合
→1羽以上のニワトリたち
例)
I saw lots of chickens for sale at the market this morning.
(今朝マーケットでいっぱいニワトリ売ってたよ。)
まとめ
「私は〜が好きです。」と言う場合、その伝えたい名詞が「物体・個体」で具体的な形がある1つ以上のものならば「可算名詞」扱いで複数形にして「その類全て何でも好き」と全般を伝えます。
大きな落とし穴は「食べ物編」。。。
食べる時の状態をイメージすること!
すなわち、「その一部をとって食べるもの」なら不可算名詞扱いで”単数形”。
その形のままを食べるなら可算名詞扱いで”複数形”。
お肉系は’a’ や ‘s’ をつけた「可算名詞」にすると食材ではなく動物化して受け取られます。
ネィティヴのイメージを参考に常に生活の中で意識して冠詞を身につける筆者でございます。