聖書【ソドムとゴモラの滅亡】とは?日英対訳で英語表現も学ぶ。

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今回は、「ソドムとゴモラの滅亡」の話です。(創世記18章ー19章)

ご存知の方も多いと思いますが、タイトルそのままの【映画】もあれば、あの【天空の城ラピュタ】(英語版はCatle in the sky)で、ラピュタから放垂れた光線を見てムスカ大佐が言うセリフにも登場しましたよね。

そう、あのセリフです。

<ムスカ大佐のセリフ>

「旧約聖書にある、ソドムとゴモラを滅ぼした、天の火だよ。ラーマ・ヤーナでは、インドラの矢とも伝えているがね」

“The fire of heaven that destroyed Sodom and Gomorrah in the Old Testament.The Ramayana referred to it as Indra’s Arrow.”

映画って、結構聖書をもとに作られている場合も多いので教養として知っておくと世界がパーっと広がりますね。

それでは、今回も聖書を日英対訳で引用しながら内容をお伝えします。

アブラハム、ソドムのために懇願 -Abraham Pleads for Sodom-

創世記18章の内容です。

遂に神は、あまりに酷い不道徳な町の状況に「町を滅亡」させる計画であるとアブラハムに告げます。

アブラハムの頭によぎったのは、甥っ子のロトです。


👆ここで、

アブラハムって誰?

となってしまった方は、まずこちらの記事からどうぞ。

聖書のアブラハムの旅【Abraham of Journey】
聖書に登場する「アブラハム」はユダヤ教、キリスト教、イスラム教の始祖であり、現在まで影響を及ぼしている「パレスチナ地方」の歴史を振り返るのに欠かせない存在です。有名な「アブラハムの旅」を聖書を引用して日英対訳で紹介します。

 

甥っ子のロトって誰?
何でソドムとゴモラに関係があるのよ?


*話を戻しましす。

そこで、アブラハムは神に必死に食い下がります。

<創世記18章>

23アブラハムは進み出て言った。

「まことにあなたは、正しい者を悪い者と一緒に滅ぼされるのですか
23 Then Abraham approached him and said: “Will you sweep away the righteous with the wicked?

24あの町に正しい者が五十人いるとしても、それでも滅ぼし、その五十人の正しい者のために、町をお赦しにはならないのですか。
24 What if there are fifty righteous people in the city? Will you really sweep it away and not spare the place for the sake of the fifty righteous people in it?

25正しい者を悪い者と一緒に殺し、正しい者を悪い者と同じ目に遭わせるようなことを、あなたがなさるはずはございません。全くありえないことです。全世界を裁くお方は、正義を行われるべきではありませんか。」

25 Far be it from you to do such a thing—to kill the righteous with the wicked, treating the righteous and the wicked alike. Far be it from you! Will not the Judge of all the earth do right?”

これに対し、神は聞き入れます。

26主は言われた。
「もしソドムの町に正しい者が五十人いるならば、その者たちのために、町全部を赦そう。」
26 The Lord said, “If I find fifty righteous people in the city of Sodom, I will spare the whole place for their sake.”

ここから、アブラハムの値切りが始まります。要約すると、

Abraham
Abraham

28.もしかすると5人足りないかもしれません。
それでも滅ぼされますか?

28.What if the number of the righteous is five less than fifty?Will you destroy the whole city for lack of five people?”

28.もし45人いれば滅ぼさない。
28.“If I find forty-five there, I will not destroy it.”

Abraham
Abraham

29.もしかしたら40人しかいないかもしれません。
29.“What if only forty are found there?”

29.その四十人のためにわたしはそれをしない。
29.“For the sake of forty, I will not do it.”

 

Abraham
Abraham

30.主よ、どうかお怒りにならずに、もう少し言わせてください。もしかすると、そこには三十人しかいないかもしれません。
30.“May the Lord not be angry, but let me speak. What if only thirty can be found there?”

 

30.もし三十人いるならわたしはそれをしない。
30.“I will not do it if I find thirty there.”

 

Abraham
Abraham

31.あえて、わが主に申し上げます。もしかすると、二十人しかいないかもしれません。
31.“Now that I have been so bold as to speak to the Lord, what if only twenty can be found there?”

 

31.その二十人のためにわたしは滅ぼさない。
31.“For the sake of twenty, I will not destroy it.”

 

Abraham
Abraham

32.主よ、どうかお怒りにならずに、もう一度だけ言わせてください。もしかすると、十人しかいないかもしれません。
32.“May the Lord not be angry, but let me speak just once more. What if only ten can be found there?”

 

もうここまできたら、アブラハムの頭には「ロトの家族」+「親戚」合わせたら10人位はいるだろう。。。とよぎったのでしょう。

32.その十人のためにわたしは滅ぼさない。
32.“For the sake of ten, I will not destroy it.”

これでやりとりは終了しました。

それでも結果「滅亡」されたってことは、善人が10人にも満たなかったって事ですね。

ソドムで暮らすロトの状況                      

少し遡りますが、、、ロトは、アブラハム(ヘブロンで暮らす)と別々に暮らすようになった最初の頃は、ソドムの「町」ではなく「付近」に天幕を張って暮らしていました。

<創世記13章ー12 節>

アブラムはカナンの地に住んだが、ロトは低地の町々に住んで、ソドムの近くまで天幕を張った。
12 Abram lived in the land of Canaan, while Lot lived among the cities of the plain and pitched his tents near Sodom.

ところが、せっかくアブラハムが「シデムの谷の戦い」でメソポタミア王軍団の捕虜になったのを命懸けで救出した後、再びソドムに戻ってしまい、更に悪名高き、「町」に移動して「家」で暮らすようになりました。

ソドムとゴモラの滅亡 Sodom and Gomorrah Destroyed

アブラハムの(ソドムに住む善人の為に滅ぼさないように)懇願の後、神は二人の天使を偵察に遣わします。

目的は、「ソドムとゴモラに善人が10人いるか?」調べるためです。

ロト、二人の使いをもてなす                     

ここからは創世記19章です。

二人の天使がソドムに着いて、ロトに会うところから始まります。

<創世記19章>

1.二人の御使いが夕方ソドムに着いたとき、ロトはソドムの門の所に座っていた
1.The two angels arrived at Sodom in the evening, and Lot was sitting in the gateway of the city.

この「門」とは、市政の公民館にあたると言われています。

ロトは、アブラハムの甥っ子。

そのアブラハムのおかげで「シデムの谷の戦い」の敗戦から救われた「ソドム」なので、その恩恵からか「裁きつかさ」と言われる重要なポジションについたとも言われています。

ところが、「ソドム」=「悪質な町」です。あの悪質なベラ王が仕切る市政に携わるようになっていました。

それでも、信仰心のあるロトは、悪質なソドムで生きる苦痛の中にいたと2ペテロ2章に書かれています。

(Ⅱペテロ2:7~8)
「また、無節操な者たちの好色なふるまいによって悩まされていた義人ロトを救い出されました。というのは、この義人は、彼らの間に住んでいましたが、不法な行いを見聞きして、日々その正しい心を痛めていたからです。」

ロトが善の心を持ちながらも、悪質な市政に関わる立場であり、悩んでいたところに二人の天使の訪問です。でも見かけは男性そのものので天使とは知りません。

<創世記19章>

1.二人の御使いが夕方ソドムに着いたとき、ロトはソドムの門の所に座っていた。ロトは彼らを見ると、立ち上がって迎え、地にひれ伏して
1.The two angels arrived at Sodom in the evening, and Lot was sitting in the gateway of the city. When he saw them, he got up to meet them and bowed down with his face to the ground.

悪質な町で暮らしながら、来客をひれ伏して迎えるというマナーをとったことから、ロトの道徳心はやはり失われていませんでした。

更に彼は続けて言います。

ロト
ロト
2.
「皆様方、どうぞ僕の家に立ち寄り、足を洗ってお泊まりください。そして、明日の朝早く起きて出立なさってください。」
“My lords, please turn aside to your servant’s house. You can wash your feet and spend the night and then go on your way early in the morning.”

 

自分の家に滞在するように勧めます。

天使達は、

Angels
Angels

2.

いや、結構です。わたしたちはこの広場で夜を過ごします
“No,” they answered, “we will spend the night in the square.”

 

と一度は断ります。

 
 
3しかし、ロトがぜひにと勧めたので、彼らはロトの所に立ち寄ることにし、彼の家を訪ねたロトは、酵母を入れないパンを焼いて食事を供し、彼らをもてなした。
But he insisted so strongly that they did go with him and entered his house. He prepared a meal for them, baking bread without yeast, and they ate.
ロトは、ソドムの町柄上、二人が危険な目に合うことを知っていました。
彼らを自分の家に滞在させてもてなしたのです。

悪質な人たち                            

 
ここから、ソドムがいかに淫らな性の乱行の町であったかが書かれています。


4.彼らがまだ床に就かないうちに、ソドムの町の男たちが、若者も年寄りもこぞって押しかけ、家を取り囲んで、5.わめきたてた。
Before they had gone to bed, all the men from every part of the city of Sodom—both young and old—surrounded the house.They called to Lot,

5.今夜、お前のところへ来た連中はどこにいる。ここへ連れて来い。なぶりものにしてやるから。」

 “Where are the men who came to you tonight? Bring them out to us so that we can have sex with them.”

さい。

ロトは、戸口の前にたむろしている男たちのところへ出て行き、後ろの戸を閉めて言います。
 
 
ロト
ロト
7
「どうか、皆さん、乱暴なことはしないでください。
“No, my friends. Don’t do this wicked thing.
 

“my friends”って呼びかけています。本心から「仲間たち」とは思っていなくとも、やはりソドムの町の生活に足を突っ込んでいたのです。

そして、なんとこの後、自分の娘と引き換えに天使達を守ります。


ロト
ロト
8実は、わたしにはまだ嫁がせていない娘が二人おります。皆さんにその娘たちを差し出しますから、好きなようにしてください。ただ、あの方々には何もしないでください。この家の屋根の下に身を寄せていただいたのですから。
Look, I have two daughters who have never slept with a man. Let me bring them out to you, and you can do what you like with them. But don’t do anything to these men, for they have come under the protection of my roof.”

もう訳がわかりません。実の父なのに。。。

これに関しては、二人を直感で神からの救いの使いと感じ、主を信じた(優先させた)という説、それだけ父の権力が強かったという説、男たちの目的が「娘たち」ではないと分かっていたから紛らわした説、、、色々解釈がされています。

9男たちは口々に言った。

9.「そこをどけ。」
こいつは、よそ者のくせに、指図などして。」
「さあ、彼らより先に、お前を痛い目に遭わせてやる。」
Get out of our way,” they replied. “This fellow came here as a foreigner, and now he wants to play the judge! We’ll treat you worse than them.”

さい。

 
そして、ロトに詰め寄って体を押しつけ、戸を破ろうとしました。要するに戸を壊して侵入しようとしたのです。

さてどうなる!?

 
10二人の客はそのとき、手を伸ばして、ロトを家の中に引き入れて戸を閉め
10 But the men inside reached out and pulled Lot back into the house and shut the door.

11戸口の前にいる男たちに、老若を問わず、目つぶしを食わせ、戸口を分からなくした。
11 Then they struck the men who were at the door of the house, young and old, with blindness so that they could not find the door.

目潰しときました。

天使たちはロトに言います。

Angels
Angels

12ほかに、あなたの身内の人がこの町にいますか。あなたの婿や息子や娘などを皆連れてここから逃げなさい。

“Do you have anyone else here—sons-in-law, sons or daughters, or anyone else in the city who belongs to you? Get them out of here,

Angels
Angels
13わたしたちはこの町を滅ぼしに来たのです。大きな叫びが主のもとに届いたので、主は、この町を滅ぼすためにわたしたちを遣わされたのです。
13 because we are going to destroy this place. The outcry to the Lord against its people is so great that he has sent us to destroy it.”
 
14ロトは嫁いだ娘たちの婿のところへ行き、言った。
14 So Lot went out and spoke to his sons-in-law, who were pledged to marryhis daughters. He said,

ロト
ロト

さあ早く、ここから逃げるのだ。主がこの町を滅ぼされるからだ。
“Hurry and get out of this place, because the Lord is about to destroy the city!”

と促したが、婿たちは冗談だと思った
 But his sons-in-law thought he was joking.

 
 
この「嫁いだ娘たちの婿の所」とは、先に登場した「まだ嫁いでいない未婚の娘二人」と表現が矛盾します。なので、別に「既婚の娘たち」がいたと言う説、或いは、「未婚の娘」=「結婚を約束した婿たちがいる」=「嫁いだ娘たち」と表現している説があります。
夜が明けようとしています。二人の天使たちはロトを急き立てます。
 
 
 
Angels
Angels

15「さあ早く、あなたのここにいる二人の娘を連れて行きなさい。さもないと、この町に下る罰の巻き添えになって滅ぼされてしまう
“Hurry! Take your wife and your two daughters who are here, or you will be swept away when the city is punished.”

16ロトはためらっていた主は憐れんで、二人の客にロト、妻、二人の娘の手をとらせて町の外へ避難するようにされた。
16 When he hesitated, the men grasped his hand and the hands of his wife and of his two daughters and led them safely out of the city, for the Lord was merciful to them.
何故か、ここにきてまでロトが逃げるのを「ためらった」とあります。

このためらいを「ここで築いた財力、権力」への未練と受け止める説が多いです。

それを裏付けるかのように、この後も神に弱音を吐きます。

逃げるロトの家族                          

 
神は、ためらうロトを憐れんで、二人の天使たちに手をとって町の外へ連れ出すように促します。

そこで神は彼らに告げます。

17
命がけで逃れよ後ろを振り返ってはいけない。低地のどこにもとどまるな。山へ逃げなさい。さもないと、滅びることになる。」
“Flee for your lives! Don’t look back, and don’t stop anywhere in the plain! Flee to the mountains or you will be swept away!”
 

命懸けで逃げること、山へ逃げること、決して振り返らないこと。

それに対し、ロトは

ロト
ロト

「18主よ、できません。 19あなたは僕に目を留め、慈しみを豊かに示し、命を救おうとしてくださいます。しかし、わたしは山まで逃げ延びることはできません。恐らく、災害に巻き込まれて、死んでしまうでしょう。
“No, my lords, please!19 Your servant has found favor in your eyes,and you have shown great kindness to me in sparing my life. But I can’t flee to the mountains; this disaster will overtake me, and I’ll die.

「山まで逃げるなんて出来ない」って言うのです。

聖書の世界的にここは「神を信じて突き進め!」だろっ!
って突っ込みたくなります。

その代わりに言ったのがこのセリフです。

ロト
ロト

20御覧ください、あの町を。あそこなら近いので、逃げて行けると思います。あれは小さな町です。あそこへ逃げさせてください。あれはほんの小さな町です。どうか、そこでわたしの命を救ってください。
20 Look, here is a town near enough to run to, and it is small. Let me flee to it—it is very small, isn’t it? Then my life will be spared.”

何で、「山」は無理って最初っから諦めて言ってしまったのか?

「山」は、神様のいる所であり、「モーセの十戒」でもそうですが、人間と神様が一対一で合い向き合う場所として表現されています。
 
なので、神が「山へ逃げなさい」と言ったのは、ロトにもう一度信仰の原点に立ち返る機会を与えたとも言われています。
それなのに、「近くの町」を選んだ。。。

1番多く説教されるのが、「ソドム」の町への未練だと言われています。

住み慣れた「低地」のソドム=快楽生活から、神を礼拝する「高地」へ一気に悔い改める事ができなかった。。。

それでも、アブラハムの甥っ子です。神は聞き入れます。

21.よろしい。そのこともあなたの願いを聞き届け、あなたの言うその町は滅ぼさないことにしよう。 22急いで逃げなさい。あなたがあの町に着くまでは、わたしは何も行わないから。
“Very well, I will grant this request too; I will not overthrow the town you speak of. 22 But flee there quickly, because I cannot do anything until you reach it.” 

やがてその町はツォアル(小さい)/Zoarと名付けられました。

 

ロトの妻、振りかえる                        

 
太陽が昇り、ロトたちがツォアルの町に着いた時、神はソドムとゴモラに天から硫黄の火の雨を降らし始めました。

ソドムでの生活に未練があったのは、ロトだけではありません。

神から「決して振り返るな」と言われていたのに、それをやってしまったのが「ロトの妻」でした。

24主はソドムとゴモラの上に天から、主のもとから硫黄の火を降らせ、
24 Then the Lord rained down burning sulfur on Sodom and Gomorrah—from the Lord out of the heavens

25これらの町と低地一帯を、町の全住民、地の草木もろとも滅ぼした。
25 Thus he overthrew those cities and the entire plain, destroying all those living in the cities—and also the vegetation in the land.

 
26ロトの妻は後ろを振り向いたので、塩の柱になった。
26 But Lot’s wife looked back, and she became a pillar of salt.
27アブラハムは、その朝早く起きて、さきに主と対面した場所へ行き28ソドムとゴモラ、および低地一帯を見下ろすと、炉の煙のように地面から煙が立ち上っていた。
27 Early the next morning Abraham got up and returned to the place where he had stood before the Lord.
28 He looked down toward Sodom and Gomorrah, toward all the land of the plain, and he saw dense smoke rising from the land, like smoke from a furnace.

アブラハムがひたすらロトの為に祈っていた様子が伺えますね。

29.こうして、ロトの住んでいた低地の町々は滅ぼされたが、神はアブラハムを御心に留め、ロトを破滅のただ中から救い出された。
29 So when God destroyed the cities of the plain, he remembered Abraham, and he brought Lot out of the catastrophe that overthrew the cities where Lot had lived.

やっぱり、上記の内容から「アブラハムのおかげ」でロトと娘たちは助かったのです。

その他の親族は、信じなかった為に助かる命だったのに滅ぼされてしまいました。

 

ロトと二人の娘たち                         


ツォアルの町に逃げたロトと二人の娘たち。

その後、そこに留まらずに山の洞穴に住みました。


30ロトはツォアルを出て、二人の娘と山の中に住んだツォアルに住むのを恐れたからである。彼は洞穴に二人の娘と住んだ
30 Lot and his two daughters left Zoar and settled in the mountains, for he was afraid to stay in Zoar. He and his two daughters lived in a cave.

ツォアルを恐れて。。。ツォアルの何を恐れたか?

これもいろんな説があります。

「ソドムとゴモラ」のようにここ「ツォアルの町」も滅ぼされるかもしれない。。。と恐れた説。

「小さな町」すぎて安心して住めなかった説。

いずれにせよ、アブラハムのところにも行かず、高い山で信仰生活に戻ることもなく、彼らは洞穴生活を選択してしまった。。。

そしてここでとんでもない行動に。。。

31姉は妹に言った。
31 One day the older daughter said to the younger,

父も年老いてきました。この辺りには、世のしきたりに従って、わたしたちのところへ来てくれる男の人はいません。 32さあ、父にぶどう酒を飲ませ、床を共にし、父から子種を受けましょう。
 “Our father is old, and there is no man around here to give us children—as is the custom all over the earth.
32 Let’s get our father to drink wine and then sleep with him and preserve our family line through our father.”

 

33娘たちはその夜、父親にぶどう酒を飲ませ、姉がまず、父親のところへ入って寝た。父親は、娘が寝に来たのも立ち去ったのも気がつかなかった。

33 That night they got their father to drink wine, and the older daughter went in and slept with him. He was not aware of it when she lay down or when she got up.

 
34あくる日、姉は妹に言った。

34 The next day the older daughter said to the younger, 
 


わたしは夕べ父と寝ました。今晩も父にぶどう酒を飲ませて、あなたが行って父と床を共にし、父から子種をいただきましょう。
“Last night I slept with my father.
Let’s get him to drink wine again tonight, and you go in and sleep with him so we can preserve our family line through our father.”

何てことでしょう。妹も。。。

それだけ自分達の先祖を残せないことを恐れた。。。

この時代、「近親相姦」がどれほどの罪だったかは明確にされていませんが、少なくとも二人が「お酒を飲ませて。。。」つまり父親の了解なく、抜き打ちで実行したことから、「正しい行為ではない」事は明らかです。

これが、ソドムとゴモラの「性の乱行の町」での悪影響を受けたと言われる要因でもあります。

 
 
36このようにして、ロトの二人の娘は父の子を身ごもり
36 So both of Lot’s daughters became pregnant by their father.

37やがて、姉は男の子を産みモアブ(父親より)と名付けた。彼は今日のモアブ人の先祖である。
37 The older daughter had a son, and she named him Moab; he is the father of the Moabites of today.

 
 
38妹もまた男の子を産みベン・アミ(わたしの肉親の子)と名付けた。彼は今日のアンモンの人々の先祖である。
 38 The younger daughter also had a son, and she named him Ben-Ammi; he is the father of the Ammonites.
 

この後、(旧約)聖書に「モアブ人」「アモン人」がよく登場しますが、イスラエル民族を呪い、何度も戦争を仕掛けてくる敵対民族として登場します。

以上、創世記18章ー19章にかけて「ソドムとゴモラの滅亡」の話でした。

 

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