今私が英語圏で暮らしながら
“英語が出来るようになる最終的なこれが決めて!”と思う事は
「英語を英語でそのまま理解する事」
これに限ります。この訓練が出来れば自ずと「読む」「聞く」「話す」「書く」全てが楽になります。
英語を英語で理解するとは?
英語が出来るようになった人は皆口にしているこの台詞。
私は最初の頃
「それが出来ないから困ってんですぅッ!」
と歯がゆさを感じたものです。
英語を英語でそのまま理解する事。
つまりそれは一言で言えば「日本語に訳さない」で理解する事。
例えば、
“Dog”とか” Cat “を聞いていちいち頭の中で
「”dog”だから“犬”」
って日本語に置き換えないですよね。
Dog=Dog 英語のまま!
で頭でワンちゃんたちが浮かんでいるはず。
文章に至っては
“This is a pen.”
って読んだり聞いて
This=これは、is=です、a pen=ペンです、
といちいち訳さなくてもすんなり英語のまま頭の中で1本のペンが浮かんでいるはず。
最終的にこれが出来たら文頭から英語のまま「聞ける、話せる、書ける、読める」のです。
英語を聞いたり、読んでそのまま頭にイメージが沸く事。
これはリスニング訓練で効果のある“精聴トレーニング”にも役立ちます。
精聴トーレー二ングに関しては別記事で紹介しているのでこちらを参照ください。
その為に今すぐにでも取り組めることが “スラッシュリーディング” と “音読” です。
スラッシュリーディングとは?
スラッシュリーディングとは、英文を意味のカマタリで区切って頭からどんどん理解していく方法です。
英語圏では “Phrase reading” と言って,子どもたちに “句” “フレーズ” で区切って流暢に英文を読む訓練の一つ!として使われています。
オーストラリアでは特に授業でこうした読み方を取り入れているわけではなく、どちらかと言うと”なかなか流暢に読めない子” や “内容理解の為”に分かり安く誘導する方法として使われています。
一般的に読み方の見本は先生が示します。
生徒に読んで読みまくって、時々生徒にリピートさせて内容を理解できるように徹底。
なので日本のように「スラッシュリーディングの方法」としての教材は見かけませんが、前述したように“流暢に読むコツ”の手段としてこちらで紹介されている一例を2つあげます。
英語圏フレーズリーディングの例
☆ベッキーという女性でママになる前はオーストラリアの先生であり、リーディング専門の家庭教師の経験者が立ち上げた小さい子の“読む”事をサポートする情報のblogです。
彼女はスラッシュの代わりに”スクープ(∪)”を使い、”スク―ピング フレーズ”と呼んでいます。
そこでのスク―ピングフレーズリーディングの一例をあげると、(ここではスクープの代わりにスラッシュで表します。)
I like/ to be wet.
引用:Reading Fluency and Phrasing {Using Scooping Phrases}より
https://thisreadingmama.com/reading-fluency-phrasing/
これを私達日本人がスラッシュリーディングする場合のコツを説明すると、
日本の文法に直さず前述したようにそのまま英語で頭に内容をイメージします。
ステップ1.
“I like” で区切る。日本語の文法に直さない為にも必ず音読します。
“I like…”と声に出しながら「私は好き」と何かが好きなんだとイメージを頭に浮かべる。決して日本語で訳してはいけません。
ステップ2.
“to be wet”を付け加えます。
頭の中で「水で濡れる状態」をイメージします。
このように英語で読みながら状況をイメージする事が大事なのです。決して和訳しない!
このような小さな子向けにフレーズで区切る例をご覧になりたい方は上記サイトをのぞいてみて下さい。
☆次はもっと高学年向けに具体的にフレーズでとらえる例文が挙げられているサイトの一部紹介です。
例文
・Noun Phrases(名詞句)で区切る一例
The bewildered tourist was lost.
~略~
・Verb Phrases(動詞句)で区切る一例
He was waiting for the rain to stop.
~略~
・Gerund Phrases(動名詞句)で区切る例
Taking my dog for a walk is fun.
引用:Fluency Practice Passages – Reading A-Z
http://www.readingresource.net/support-files/shortfluencyphrases.pdf
以上こちらでのフレーズリーディングの内容を紹介しましたが、日本には日本人向けにもっと細かく行き届いた教材がたくさん出ていますね。
但し、やたらと規則がありすぎて”英語を読みやすくする為の方法” が “どこでスラッシュ入れるか?”にこだわりすぎて本末転倒しては意味がありません。
スラッシュ(フレーズ)リーディングの訓練に最適な本の紹介
私が強くお勧めするポイントはスラッシュリーディングのルールにとらわれるのではなくて、あくまでも頭からフレーズで区切りそこで内容をイメージする訓練です。
“勉強”と気張らずに自然な英語の区切り読みを紹介してくれている本!
見つけました!
ネィティブ流 奇跡の英速読
簡単な例文(問題文)をあげて答えはネィティヴならここで区切るというお手本教材。
”どこで区切る?”と問題形式なので「やっぱり正しく区切る場所にこだわりすぎている教材?」かと思いきやそうではありません。
タイトルが”英速読”となっている通りスラッシュリーディングトレーニングと言うよりは”どうやったら流暢にスラスラと読めるか”
先に紹介した英語圏のトレーニングに似た内容です。
より実践的で結局は”英語はこうしたリズムで話すんだよ”と教えてくれています。
ネィティヴが作った本ですから当たり前ですね。ありそうでなかった素晴らしい教材だと思います。
しかも難しい事を言わずに「何が」「どうした」の二つをとらえる事もちゃんとポイントとして言ってくれています。
一部紹介すると、「主語」と「動詞」で区切る例として
Hana and Kaori / play the piano / after school.
ハナとかおりは / ピアノをひきます / 放課後に
引用:ネィティヴ流 奇跡の英速読より
このように簡単な例から始まって、徐々に目的語で区切る場合や前置詞で区切る場合など紹介されています。問題形式なのでまずは”自分で試す”→”答え” →”その理由”とテンポよく進められます。
音声もダウンロードできるのでどこで区切るか、その読み方のコツを知ると同時にシャドーイングも出来ます。これとっても大事です。
これで慣れてくれば、日本語訳を見ないでそのまま英語で言って頭の中で内容をイメージする訓練をするだけでもかなりレベルアップします。
くどいようですが、翻訳家になる訓練をしているわけではありません。
ここでは、英語を英語で理解する訓練なので日本語に訳さずに頭に状況をイメージできるように声に出しながら取り組んで下さいね。
いやー、もっとスラッシュリーディング自体の方法を知りたいんだ!と言う方は、
”スラッシュ・リスニング トレーニング” 小倉慶郎氏
通訳訓練として人気のある教材です。
スラッシュリーディングのルールからそのコツ、音声CDとかなり詳しく説明してくれています。
この本は「通訳」を目指す人にはそのまま書かれているとおりに進めばすごい効果があると思います。
例えば、
A new report by the World Health Organization finds/
people are living longer.//
WHOの新しい報告によれば
人の寿命がのびています。
引用:スラッシュ・リスニング トレーニング/小倉慶郎より
このように区切る場所が記され、CD音読でポーズのある部分を通訳するつもりで声を出して日本語に訳す事を勧めています。
通訳をめざすのではなく、とにかく和訳せずに英語を英語で理解する訓練の場合はこの和訳部分のかわりに頭に状況をイメージする訓練をすれば効果ありです。
例えば
ステップ1
”A new report by the World Health Organization finds”のフレーズではとにかく最低限”report”と”find”をイメージ。
ステップ2
”people are living longer.”のイメージを頭に浮かべる。
このイメージ写真はあくまでも私の読んでいる時に頭に浮かぶものですが決して和訳はよぎっていません。
このように訓練すれば、最初からフレーズごとに区切ってくれていて音声付き、更に詳細を知りたいという方には適した教材です。
慣れてきたらいよいよ教材ではなく「英語の本」を実際に読んでみたくなると思います。
初めにお勧めするのは子ども向けの音声リーディング。
又、お勧めの英語の本は「現地の子供たちに人気のある本」です。
☆「海外の幼稚園でも大人気の絵本。ジュリアドナルドソンの絵本は英語を英語で理解する最適の本」の記事はこちら。
☆「スラッシュリーディング法(教材なし)で英語の本を読む。お勧めの海外版”和訳なし”のBOOK&CD」の記事はこちら。
やっぱり和訳なしでは不安だ!と言う方はこちら。
☆「スラッシュ(フレーズ)リーディングを教材なしでチャレンジ。和訳付きお勧めのBOOK&CD」の記事はこちら。
また、スラッシュリーディングを「チャンク音読」と言って音読教材に取り入れ、さらにその中には文字を音声がハイライトで追ってくれる「動画テロップによるイマージョンリーディング」機能も兼ねたのが「JJ English エクササイズ」という音読をメインとした教材です。
詳しくはこちらの記事で。