海外で習うフォニックスの紹介です。
英語の発音は、「日本語と全く違う音の出し方をする」ので見よう見まねだけではなかなか正しい音に近づきません。
私自身は海外生活の中で今まで「学校で習った発音方法の知識」と「ネィティヴの発音コピー」でそれなりに通じてきたし会話も成立していました。
ところがど田舎に引っ越してきて今まで通じていたつもりの英語が通じない悲劇を経験。
ショックでした。
口を取り換えたい気分。。。
そんな時、息子が4歳から5歳の時にプレップ(小学校準備学級)で“アルファベットAからZのフォニックス”を本格的に習い始めました。
その都度私にも教えてくれてこれが何とも分かり安い!
英語圏の子供達は発音記号を習いません。
九九を覚えるように
「A has three sounds …..」
と口ずさんでアルファベットの持つ主な音を習います。
先生が徹底的に口の形、舌の位置、息の吐き方の見本と単語例を見せて、皆出来るまでシャドーイング。
私は先生や息子から教わった「フォニックス」をその単語例の発音記号と照らし合わせて覚えました。
それを分かり安く説明します。
今回はアルファベットOの番です。
アルファベットのOは3つの音がある
その前に!
同じ単語でありながらOの音が国によって違うケースがしばしば。
ここではイギリス英語の発音に近い”オーストラリア”で習ったアルファベットの持つ音を紹介しますが、発音記号の音を学ぶ上で参考になると思います。
それではいきます。
これも歌う感じで覚えてしまいます。
まず下記動画で口元を見て音を聞いてください。
「O has 3 sounds “
ɒ” “əʊ” “uː”」
下記動画はイギリス英語発音です。
それでは順番に音の出し方と単語例をあげます。
短母音O-発音記号 /ɒ/ の音の出し方
まず短母音から紹介します。
ここでは前述しましたが、イギリス英語の発音に近い”オーストラリア”で習った発音を紹介します。
音の出し方
口の形と舌の位置
①口を丸くOの字に開ける。
②舌は下、後方に置いて丸めた口にあわせ
③この状態で/ɒ/と短く発音。
では一緒に!
口をO型に開け,舌を下後方に置き丸めた口に沿うように自然に置いて発音してみて下さい。
短母音Oー発音記号/ɒ/の音の単語例
短母音Oの音を持つ単語例です。
もう一度、口を丸めてO型し、舌をそれにあわせ後方に置いた状態で下記動画と共に発音してみて下さい。
hot , top, doctor, long
お勧め教材ネィティヴ発音Youtube
イギリスの先生による短母音Oの音の出し方です。
ポイントは上記にあげたように
①口をO型に丸く開ける。
②舌を丸くした口にあわせて下、後方に置く。
短母音Oのアメリカ英語とイギリス英語の音の違い
先に述べましたがここで大事なのが
「アメリカ」と「イギリス」で同じ綴りなのに発音が違う単語があります。
その一つがこの短母音Oの発音。
例えば上記であげた単語例Oの音が
アメリカ英語だと
Hot: h/a/t
Top: t/a/p
Doctor: d/a/ktər
になります。
この違いを詳しく動画で説明しているサイトを紹介します。
長母音O – 発音記号 /əʊ/ の音の出し方
次はアルファベットOの読み方と同じ音,長母音Oの説明です。
息子が習ったイギリス英語/əʊ/に近い出し方を説明します。
(アメリカ英語では/oʊ/の発音になります。)
音の出し方
アルファベットAで紹介した、「シュワサウンド/ə/」と「/ʊ/」のコンビネーションです。
但し、発音は「ə́ʊ 👏」と1シラブル(音節)です。
決して「ə👏ʊ👏」と2音節で発音しないように気を付けてください。
⭐️シラブル(Syllable) ー 音節に関してはこちらの記事で詳しく説明しています。
①口をリラックスした状態で丸く開け、舌も自然と下に置く。
②“u”で口を更に丸めて小さくすぼめる。
(閉じない)
下記の動画で/əʊ/の発音を一緒に練習して下さい。
長母音O(発音記号/əʊ/)の音の単語例
長母音Oの音を持つ単語例です。
O型の丸い口からおちょぼ口を意識して下記動画と共に発音してみて下さい。
only, open , hope, vote
もしこれらをカタカナ発音で
「オンリー」「オープン」「ホープ」「ヴォ―ト」
と言ってしまうと肝心の“əʊ”と言う二重母音が出ません。
”ONLY”(発音記号’əʊnli)を今まで紹介したフォニックス発音を意識して発音してみましょう!
O(əʊ):口をO型→おちょぼ口
N (n):舌の先端を上の前歯後ろに押し付け鼻から音を出す。
L (l) :そのまま舌の先端を上の前歯につけ/l/と空気を通す。
Y(i) :口を左右に引っ張り/i/と発音。
いかがでしょう!
英語の音に近づいたと思います。
お勧め教材ネィティヴ発音YouTube
このイギリスの先生は長母音O(/əʊ/)の音を持つ単語例をフォニックス発音で分かりやすく教えてくれます。
長めのuの音(発音記号/uː)/の音の出し方
子ども向けのフォニックスでは上記の2つ
短母音の“ɒ”
長母音の”əʊ”
が紹介されます。
息子の学校では
Oのもう一つの音として “uː” を教わってきました。
音の出し方
口の形
①口をやや閉じ目の
”まん丸おちょぼ口”にする。
舌の位置
②舌を高く後方に置きます。
③この状態でuːと長めに発音。
では一緒に
長めのu(発音記号u:) の音の単語例
アルファベットOで、長めのuːの音を持つ単語例です。
who, do, prove, move
これもカタカナ発音で
「フー」「ドゥー」「プルーヴ」「ムーヴ」
と発音してしまうと。。。
口はまぁまぁおちょぼ口ながらも。。。
舌が垂れ下がった状態で英語特有の”uː”の音にはなりません。
それでも口の形を守ればまぁまぁ通じるのですが
お勧め動画ネィティヴ先生の発音方法
上記で説明した内容を口の形、舌の位置、単語例を含め分かり易く教えてくれます。
その他の音 /ʌ/と /ə/
これまで紹介しました息子が習ってきたOの音は3つ、
①短母音:発音記号ɒの音
②長母音:発音記号əʊの音
③長めのu:発音記号uːの音
ですが、、、
アルファベットUの短母音(発音記号ʌ)と同じ音
例えば、
above (əbʌ̀v)
some (sʌ́m)
money (mʌ́ni)
love (lʌ́v)
これらのOの発音は/ʌ/になります。
ネイティヴに上記単語を発音してもらったので下記の動画で口元、音を確認して下さい。
発音記号/ʌ/の音の出し方
①口は決して大きく丸く開けず、
自然に顎を下に落とす。
②舌はリラックスした状態で
下の方に置き、発音する時に
中央から後方へ引く感じ。
schwa sound(シュワサウンド)əの音
もう一つはアルファベットAのフォニックスにも登場した”シュワサウンド”(曖昧な音)!
例えば、
complete (kəmplɪ́:t)
contain (kəntéin)
observe (əb’zə:v)
melody (mélədi)
これらのOの発音はシュワサウンド(曖昧な音)と言われる発音記号/ə/の音になります。
長母音O の二重母音「/əʊ/」最初の音でもあります。
上記に挙げた単語もネィティヴに発音してもらいました。
聴いてみましょう!
発音記号/ə/の音の出し方はアルファベットAのフォニックスの記事でも紹介しましたが再度復習のつもりで紹介します。
発音記号/ə/の音の出し方
①口を軽く開ける。
ため息をつく時に思わずするような
自然な小さめの形。
②舌は上でもなく下でもなく
真ん中辺りに置いて発音する時に
舌の真ん中を口内中央に置く。
☆あくまでも曖昧母音なので自然体で。
シュワサウンドをネィティヴが日本語でわかりやすく説明してくれている動画です。
発音記号 /ʌ/と 発音記号/ə/の違いは?
アメリカ英語ではどちらも曖昧母音として紹介しているサイトがあります。
この2つの違いをより区別して教えてくれるサイトはこちらです。
/ʌ/の方が
口がやや大きめ(丸くはない)
舌は下の方。
顎が下に落ちる感じで
同時に舌も下の方についています。
アルファベットOは、「/ɔː/」の音になる場合もある!
例えば、or, for, more,importantなど。
これらは、2文字のフォニックス「or」で習ってきました。
⭐️イギリス英語の場合は/ɔː/、アメリカ英語だと/ɔːr/ と最後の r も発音されます。
「/ɔː/の音の出し方」を簡単に説明すると、
①口を丸く開ける。
②舌は下、後方にひく。
③/ɔː/と長めに発音する時に、唇をやや突き出す。
お勧め日本のフォニックス教材
先にも述べましたが英語の発音は、見よう見まねだけではなかなか正しい音が出せません。
口の形、舌の位置、息の吐き方を知る事で劇的に変化!
息子が習ってきた音の出し方と比較的に同様の説明がされた日本の教材を紹介します。
次回はアルファベットPのフォニックスを紹介します。