日本にいながら英語に触れる事ができる「英文ライティング」
いきなり「会話」へジャンプするよりも断然効果的なんです。
何故なら「言いたいことが書けない」ならば「話せない」のと同じだからです。
しかも書くことは「英語を英語文法の順に考える」いわば強制的な訓練でもあります。
何かいきなり深刻な文章作成?
と思うと日本語の「読書感想文作成」のように気が重くなってしまいます。
そんな難しい事ではなく、自分の体験を出来るだけ簡単な表現で書いてみます。
想像してみて下さい。
目の前に真っ白なページのノート(筆記用ノートでもパソコンでも)
何を書こうか悩んで「よーし、まず今朝食べた朝食について!」
その後、次のどちらをしますか?
①まず日本語を書いてから英文を作成。
✏️「私は今朝トーストを食べました。」→英文作成へ
それとも。。。
②言いたいことを頭に描いて、英語で即書き始める。
😶🌫️(頭に描く) →英文作成
私は最初、①の日本語を書いてそれをもとに英文を作成していました。
ところが、これが英語脳に近づくのにかなり遠回りをしてしまった。。。
「日本語」書いてから「英文作成」するデメリット
では、具体的に何が起こってしまったかお話しします。
*直訳する癖がついてしまう。
*日本語文法から抜け出せない。
どういう事か、イラスト付きで説明します。
まず、「書きたい日本文」を書いたとします。↓
するとこれを英文にする為に、無意識で文法解析する自分が!↓
しかもこの時、ずっと元の「日本文」を眺めながら「日本文法」から「英語文法」へ変換する過程をふんでいる。↓
結果、ずっと日本文を見ながら「英文作成」をしている状態だったのです。↓
つまり「直訳癖せ」と,読み返しに似た「日本文法→英語文法」をしていて「英語を英語のままでとらえる」訓練のはずがその逆方向をまっしぐら。。。
まるで「直訳訓練」状態です。
では、これを②の「言いたいことを頭に描いて英語でイメージしながら即書き始める」とどんなメリットがあるか?
言うまでもなく、「英語を英語の順で英語のままイメージできる」訓練になるのです。
英語をイメージしながら即書くメリット
これもイラストで説明します。
日本文を書かないで頭に浮かべながら「英語」で即書き始めると。。。
こんな感じです。
時間がかかっても構わないので「文頭からイメージして英語のまま書く」ことです。
これ、簡単ではありません。「日本文」がガンガンよぎりまくります。
だから最初のうちはあまりたくさん書けませんでした。
それを我慢して「英語のまま書く」ってのがポイント。
最初のうちは、冠詞のつけ忘れとかよりもこの「英語どっぷり思考」を鍛える方が大事です。
たとえ、間違ったとしてもそれは気付きになります。
例えば、
I ate a toast …と初歩的なミスをするかもしれません。
でも、それこそが英語感覚になる訓練。
パンが数えられない不可算名詞である事、それをあえて「1切れの」と数えたい時には“a slice of” と単位を表す表現を付ける必要があるってまた前進します。
*「可算名詞と不可算名詞のネィティヴの捉え方」はこちらの記事をどうぞ!
直訳癖せの悲劇
では、ここで直訳癖せがつくとどんな悲劇が待っているか?
恐らく、我々日本人が一番苦労するとこだと思うのです。
「私は英語の先生です。」なら直訳で
I’m an English teacher. でOKですよね。
でも我々が使う日本語の殆どは、「直訳」では不自然である現実にぶち当たります。
いくつか例をあげてみます。
日本文「明日は忙しい。」と言いたい時。
例えば、「明日は忙しい。」という日本文を書いたとします。
これをそのまま文章通りに直訳しようとして起こりがちな傾向は↓
あまりイメージしないで「日本文」だけを見て英文作成してしまう。。。
でも、これをイメージしてみて下さい。「明日は忙しい」って。
すると↓
こんな風に何かしら「忙しい自分の姿」が目に浮んだと思います。
そうです。「明日は忙しい」と言う日本文のその主役、忙しくしているのは「自分」であると気づくので英文作成する時に自然と
I am busy tomorrow.✔︎
って正しい表現に導いてくれます。
逆に直訳文章 “Tomorrow is busy.” をイメージしてみると。。。
一発でおかしい表現だって分かりますね。
私は最初の頃、時間がかかってもこの言いたいことをイメージする訓練を一杯しました。
イメージしながら英文を書き、書いたものをまたイメージしてみる。
では、次の例文にいってみます。
日本文「〜人家族です。」って言いたい時。
そもそも日本語にしてもいろんな表現が登場します。
それに合わせて直訳すると違う意味になったり、不自然に聞こえてしまうことへ。。。
だから私にとっては、直訳癖せを避けるために「日本語を書く」→「それを忠実に英文作成する」ってのはやめるべき学習法でした。
じゃ、「私の家族は4人家族です。」これも英語でイメージしながら書こう!と思うと。。。
まず日本語によって「どれを主語」にもってきたらいいのか分からなくなる。。。
更には、「〜人家族」って言う表現が分からない。。。
そうなんです。「知らない」ことは「書けない」のです。
”日本語どっぷり人生”から全く捉え方の違う英語表現にするには、そのまま「ネィティヴ表現」を真似た方が効率がよいのです。
もちろん、自分なりに考えて失敗を繰り返して。。。は大事です。
でもそれは習ったことに対してだと思うのです。
「知らないもの」はどうしようもありません。
言うならば「方程式を知らない」のに一生懸命に問題を解こうとしているようなもの。
そこに多大な時間を費やすよりも「正しいお手本習得」に時間を使った方が効率的です。
先程の「私たちは4人家族です。」をネィティヴが言うなら↓
ネィティヴ表現を知っていたら、もう迷わずにその正しい英語表現をイメージして書く、話す訓練です。
なので、前述したように「書く」時には「日本語」を書かないでイメージしながら英語で書き始めるとは言いましたが、どうしても分からない、イメージしても表現を知らないって場合はもちろんあります。
というか、分からない、知らない方が最初のうちは多くて当たり前。
だからこそ、「ネィティヴ表現」の参考書を見まくって、自分の事と照らし合わせて文のサンプル数を増やしていきます。
私は、単語ごとに暗記するのではなくて「フレーズ」で覚えることを実践します。
「フレーズで覚える」とは、先ほどの「私たちは〜人家族」は “We are a family of ●●” って感じです。
ではこうした「直訳」を避けた「自然な表現」に導いてくれるネィティヴによる教材は?
お勧めはこちらです。
まさに海外生活で「ネィティヴが使う表現」がそのまま紹介されています。
おすすめネィティヴによる教材
ディヴィット・セイン氏の「英語で書く挨拶・お知らせ」
本当に海外生活で日常よく使う表現が満載。実用的!
自己紹介、日常挨拶、社交もろもろ、あらゆる場面で挨拶やお知らせをする時の例文が分かりやすく掲載されています。
この挨拶やお知らせ文を基本にして「自分自身の置かれた状況、経験」に当てはめて書き始め、それを読むことで独り言英会話にもなります。
英語日記ドリル 自分のことを英語で伝える基本フレーズ80 合本版
こんなドリルがあったらすぐ始められるのに。。。と思うほぼ「初心者が必要とするポイント」を埋め尽くしてくれた教材です。
例えば、単語を入れ替えるだけで”使い回し”ができる英語のフレーズ。
書きたいことが浮かばなくても、”習った表現”を即自分の経験に置き換えて書く事が可能です。
どうしてそう言う表現をするのか、説明もしてくれているので「モヤモヤ」もなくなります。
ご本人の石原真弓さんはネィティヴではありませんが、ご自身のアメリカ留学生活をもとに「直訳ではない自然な表現」を教えてくれるお手本ドリル。
実際にこの中に紹介してくれている表現を真似ただけで「英会話」できます。
私の海外生活でほぼ使っている表現です。
今すぐ始められる「英語日記・ライティング」です。
ディヴィット・セイン氏の「英語を書くルールブック 正しく伝えるための文法・語法・句読法」
書く上だけでなく「正しい自然な英語」にどうしても欠かせない文法。
学校でいっぱい習ったけど実は「助動詞」の正しい使い方を習っていなかった。。。
例えば代表的なのが ”should ”は「〜すべき」とやや命令・義務的な意味も含む思いきや、「〜した方がいい」という提案に多く使われるなど。
逆に”had better”は「〜した方がいい」と習ったけど、その意味合いには「さもないと。。。」と少し脅しとか悪い暗示を仄めかす時に使われる。。。
この助動詞を含めた「日本語訳だけ」では、なかなか実際にネィティヴが使う場面まで習得できません。これは、海外生活を通しても「知らなかった。。。間違って使ってた。。。」って結構あります。
何故かというと、ネィティヴはいちいちその私が使った「勘違い単語」をいちいち指摘しないからです。非ネィティヴが話す英語としてスルーしてくれる場合が多いのです。
私の夫や息子でさえ、「何で教えてくれなかったの?」ってこといっぱいです。
言い換えれば「英会話」する上では、多少の不自然さや細かい部分はネィティヴは気にしないです。
それより伝わる「発音」とか「英語のリズム」が必要。伝わらないと会話にならないからです。
でも「書く」という事は、ごまかしが効きません。
これを活かすかどうか?
私は「英会話」重視しすぎて”何となく通じてきた”が為に「英語が出来る気」になってました。
そして「メール」や「テキストメッセージ」をほぼ毎日送信しなければならない環境になって、改めて「中学文法の基礎」の必要さを痛感しました。
ここで言う、中学文法のやり直しは「ネィティヴ感覚」の文法を学び直すこと。
助動詞は特にネィティヴの感覚を真似る必要があります。
この本は、ネィティヴ目線で我々日本人が「日本語訳」で学んだ為に間違ってしまうポイントを重点に取り上げてくれています。
デビット・バーカー氏の「英語と仲直りできる本」
私がいつももっと早く読んでいたら。。。と思う教材は、「ネィティヴはこういう」と言う内容のものです。
この本は留学前の随分昔に購入しましたが、実際海外の語学学校では教えてくれない内容です。
例えば「羨ましい」と言うセリフ。真っ先に迷わず
“I envy you.” って思い浮かべると思います。
ところが、日本語の「羨ましい」にピッタリ当てはまるような英語の決まり文句はない事をこの本で学びました。
その後、語学留学したある日の授業中のこと。
その時、私は中級クラス。ほとんど日本人生徒でした。そこでグループトークで、ある生徒が使いました。
“I went to the Green Island with my boyfriend.”
(彼とグリーン島に行ってきたの。)
“I envy you.”
(羨ましい)
語学留学経験のある方は想像つくと思いますが、ある程度文法の知識がある日本人は最初「中級クラス」に集中します。
なのでグループトークも日本人同士になることが多く、同じような境遇で学んできた同志。
決して文法上、間違っていない場合はお互い気付きません。何が不自然か分からないからです。
でもこれ、ネィティヴが”I envy you.” って言う時は「妬ましい」意図で使われるって知っていたら。。。
「ね、妬む?そんなつもりで言ったんじゃ。。。」ってなりますね。
この場合、「うわっ、いいなぁ!」という意味合いを伝えたいので、適しているのは
Wow! I wish I were you!
とかカジュアルな「嫉妬しちゃうわ!」
Oh! I’m so jealous!
となります。
もしあの時、日本人の勘違いしやすいポイントを知り尽くしているデイヴィット・セイン氏とかデビット・バーカー氏が先生だったら、即教えてくれたことでしょう。。。
でもネィティヴ先生は他のグループにいた為、指摘される事なく。。。
もし側にいたとしても、もしかしたら「本当に妬んでいる?」って受け取ったかも。。。
こうした日本訳だけで間違って使ってしまうポイントを教えてくれる本。
「英会話スクール」にせよ「語学留学」にせよ、これは独学でできること。
基本的な「日本語訳」だけの知識から「ネィティヴの使い方」へ訂正してくれる素晴らしい教材です。
最後にもう1冊。
「マンガでおさらい中学英語 英文法マスター編」
私がこちらで生活して1番痛感したこと。
「英語は単に日本語を英語に訳す」と言う単純なものではないこと。
「英語には英語の捉え方がある」
「英語には英語独自の物の見え方がある」
それを面白く飽きないようにマンガで教えてくれます。
「そうそう!そこです、文法が分からなくなったの、、、」というありがちな壁を分かりやすく伝えてくれるので「文法嫌い」だった人はすごく共感しながら学べると思います。
まとめ
ライティングは即効性のある訓練法だと思います。
毎日少しのフレーズでも書く習慣をつける、この時に「英語を英語でイメージしながら書く」ことが「英語脳」に近づく秘訣です。