オーストラリアの保育園、幼稚園で「オーストラリアを代表する動物」を主人公にした読み聞かせに大人気の絵本を紹介します。
既に前回の記事でこれまた人気の絵本、
「Koo Koo Kookaburra」(クークークッカバラ)は紹介しました。
今回、ご紹介する絵本のタイトルは
「Kookaburras Love to Laugh」
直訳すると「笑いカワセミたちは笑うのが大好き」とか「笑い好きのクッカバラ」って感じでしょうか。
このタイトルだと、予測されるあらすじが「笑い好きなクッカバラの楽しい何か。。。」って感じですが実は違うんです。
絵本の表紙はこちら↓
この表紙の笑いカワセミ、笑ってないですね。
これがこの本のポイント。1羽だけ、笑わない、むしろ笑いたくないのがいるんです。
では、簡単にあらすじを説明した後で実際に読み聞かせをしている動画を紹介します。
私にとって英語の絵本は、「英語を英語のまま文頭からイメージして理解する訓練」に最適な方法でした。文章も簡潔、イラストがイメージする事を助けてくれます。
今回紹介する絵本には「ネィティヴが使う慣用句やスラング」もあり、更にはオーストラリアを代表する鳥たちが続々と登場するので、英語表現とオーストラリア文化の両方を楽しみながら習得できます。
あらすじ
では、簡単にあらすじを説明します。(和訳ではありません)
笑いカワセミは笑うのが大好き。
晴れていても、雨が降っていても、風が吹いていても笑います。
彼らは理由なく笑うのです。笑わずにはいられない。。。
でも、1羽だけ「笑いたくない、とっても生真面目」なのがいます。
彼は他の仲間たちのように笑うのではなく、もっと他の事に興味があるのです。
(絵本では新聞読んだり、掃除したり、バイオリンを演奏するイラスト有り。)
仲間たちは自分たちと違った行動をとる彼を心配します。
そして何とか彼を笑わそうと、ちょっかいだしたり手品をしたりジョークを言ったり、いろいろ悪ふざけをします。
彼はとうとうそんな仲間たちに嫌気をさしてしまい、もっと自分にあった群れを求めて旅立ちます。
ところが、他の鳥たちの集団に入ってみても自分に合わない欠陥があることを悟ります。
まずは”Seagulls”「カモメの群れ」です。
彼らは実に失礼。
Mine!(僕のだ)
と言ってシェアしないイラストが登場します。
次に“crows”「カラスの群れ」
こちらはうるさ過ぎ。
さて、ここでオーストラリアを代表するもう1つの鳥の登場です。
*大型の飛べない鳥「Emu(s)(エミュー)」たち。
昔、若かりし頃に内陸地を訪れた時、初めて野生のエミュを見ました。
彼らはとっても好奇心旺盛、そして車に負けじと凄い速さでダッシュするのです。
クッカバラにとって彼らは「走るのが速すぎ!」
続いてこちらもオーストラリアを代表する鳥。
*White cockatoo「白オウム」
オーストラリアには「クッカトゥ」と呼ばれる野生のオウムが飛び回っております。
黒オウムもいて一見、カラス?に見間違えそうなんですがデッカいです。
上記写真は”red tailed black cockatoo”「アカオクロオウム」です。
尾の色が赤いのが雄、鮮やかなオレンジ色が雌。
オウムが普通に飛び交う贅沢な日常生活でございます。
が、とても歪な鳴き声。決して可愛いいとは言い難いドデカい騒音です。
この群れはあまりにも荒っぽい!と感じるクッカバラ。
さて、絵本ではこの白オウムが発するある単語がオーストラリアのスラングでもあるのです!
Who are you calling a galah?
(誰が馬鹿だって💢!)
次に”pelicans”「ペリカン」たち。
彼らは何でも食べたがる欲張り者。
次にこちらもオーストラリア生息の”Magpies”(マグパイ)登場。
*Magpies(マグパイ)
日本語では「カササギフエガラス」と訳されています。
これが普段は悪さしない「いたって普通の鳥」なんですが繁殖期になると人や他の動物含めて容赦なく攻撃してくる凶暴な鳥へ一変。
特にサイクリング中の人が1番被害にあっています。
だからオーストラリアで住むと、マグパイ防御用ヘルメットを着用している人を普通に見かけます。
こんな感じ。↓
本の中でもこの攻撃性が登場します。
クッカバラは「彼らは根っからの意地悪たち」と言ってます。
ここにきてクッカバラは、自分の最適な群れを探すことを諦めかけていました。
その寸前に遂に見つけたのです!
さて、ここで慣用句“fit the bill”の登場です。
…he spots a flock that might just fit the bill.
(彼は自分にピッタリの群れを見つけます)
詳しい説明はこちらの記事で↓
そこにはガーデン用のデコレーションとして売られているフラミンゴたちが!
でも、クッカバラは彼らが単なる装飾品だとは知りません。
完璧に本物だと思っているのです。
もちろん、彼ら(作り物)はクッカバラの邪魔などしないので、
「これでやっと自由に自分らしくいられる!」と喜びます。
彼の好きな新聞を読んだり、お掃除をしたり、バイオリンを弾いたり、。。。
当然ですがフラミンゴたちは何の反応もしない。
何かがおかしい。。。と感じたクッカバラはフラミンゴたちに話しかけます。でもやっぱり無反応。
ここにきてクッカバラはやっと気づきます。
やっぱり自分の仲間の群れが1番いいんだと。。。
一方、仲間たちはクッカバラがいなくなって淋しがります。
そこで彼らはクッカバラが戻ってきた時に備えて、自分たちが彼に合わせようと話し合います。
クッカバラが戻ってきた時、彼らは笑わずに以前の彼のようにシリアスな顔つきで出迎えました。
ところが、笑わなかったクッカバラの方が一変。仲間のように冗談言ったり、笑うようになっていまのです。
やっぱり、クッカバラは笑うのが好き!と言う結末です。
では、ネィティヴのナレーションでこのストーリーを楽しんでください。