外国人記者が「オーバーシュート」の使われ方を補足説明!英語本来の「オーバーシュート(overshoot)=爆発的患者急増」ではない。ネイティヴが使う英語表現を学ぼう。

コロナウィルスのパンデミックは世界共通の話題であるだけに英語で報じられるニュースももっと自身の身近な問題として捉える事ができると思います。

読んで聞いて生の英語表現を学ぶチャンス。

例えば日本のニュースでは「爆発的患者急増」の意味で「オーバーシュート」というカタカナ語が登場。

でもコロナウィルスに関する海外ニュースではオーバーシュートのオの字も聞くことはない。。。

こちらで見るNHKニュースを見て「オーバーシュートが起きる」という台詞を聞いたとき、そばにいた夫が”What dose the word “overshoot” mean ?”

 

と聞いてきました。もちろん立派な英語です。でもこの使われ方って???

「日本ニュースで聞くオーバーシュートって和製英語?」

と気になり調べたもんです。

いやー、その通りでした。英語修得者にとってはまた一つ英語として通じない日本独自のカタカナ語が誕生してしまったので英語として使わないように気を付けないといけません。

 

英語本来の意味と和製英語オーバーシュートの代わりに使う英語を実際の海外ニュースを例にして紹介します。

 

英語のOvershootの意味

まず英語の辞書に記載されている意味を見ると

overshoot

VERB

  1. go past (an intended stopping or turning point) inadvertently.

“they overshot their intended destination” ·

NOUN

  1. an act of overshooting something.

参照元:オックスフォード辞典より

(訳)

動詞:〔ある地点を〕うっかり行き過ぎる、通り過ぎる

“彼らは目的地を通り過ぎてしまった。”

 

名詞:行き過ぎ、度を超す行為

 

どこにも「爆発的」「患者」「急増」の意味はない。。。

なのでこれを和製英語“オーバーシュート”(爆発的患者急増)を使って今のコロナウイルスの状況を説明すると英語として全く通じない悲劇が起こるのは当たり前です。

では日本のニュースを英訳したリポーターは和製英語版オーバーシュートの代わりにどのような表現に変えて伝えているのか見てみます。

日本で使われる「オーバーシュート」について補足説明をする海外メディア

小池知事が3月23日に会見で語った‘オーバーシュートが発生するか否か~’を英語ではどのように訳されているか見てみます。

 

小池都知事:
この3週間、オーバーシュートが発生するか否かの大変重要な分かれ目、分かれ道である

参照元:FNN Prime

 

この報道を英語ニュースでは

 

She said the next three weeks were critical for whether Tokyo would see an “overshoot”an explosive rise – in virus cases.

 

参照元:MSN NEWS (Reporting by Daniel Leussink; Editing by Robert Birsel)

 

このように“overshoot”に対してわざわざ”an explosive rise -in virus cases”「ウィルス感染患者の爆発的急増」と補足説明しています。

そうなんです。ちょっと長いけど“爆発的な”を伝えるなら”explosive ”なんです。

 

和製英語オーバーシュート「爆発的患者急増」を英語で表現するなら

先にも登場したように

  • an explosive rise in virus cases ウイルス感染患者の爆発的拡大
  • an explosion in coronavirus cases コロナウイルスの感染者爆発
  • a coronavirus explosion コロナウイルスの感染爆発

が使われています。

和製英語オーバーシュートに困惑する記事

オーバーシュートは英語だけどその意味をなさずに誕生してしまった「爆発的患者急増」という意味。

海外メディアが語っている困惑の記事です。

Japanese officials say Tokyo is at risk of an ‘overshoot,’ but what exactly does that mean?

There has been much talk in Japan recently about the imminent danger posed by an “overshoot,” a word used with no Japanese translation, little context and an apparent disregard for the English language, baffling English and Japanese speakers alike.

(略)

According to the health ministry, “overshoot” means an explosive spike in coronavirus infections in which the number of patients doubles within two to three days. Officials fear “overshoot” will lead to the collapse of the health care system.

参照元:The Japantimes Newsより

https://www.japantimes.co.jp/news/2020/04/04/national/tokyo-overshoot-coronavirus/#.XrC-LJkRXIU

(訳)

日本の当局者は東京は「オーバーシュート」の危険にさらされていると言うが、それは一体どういう意味なのか?

最近日本では“オーバーシュート”がもたらす差し迫った危険について多く語られている。

“オーバーシュート‘”という単語は日本語で訳されず、文脈もほとんどなく明らかに英語を無視していて英語と日本語の話し手両方を困惑させている。

厚生省によると、「オーバーシュート」とは、コロナウイルスの感染者数が2〜3日で2倍になる爆発的な急増を意味する。当局は、「オーバーシュート」が医療制度の崩壊につながることを恐れている。

 

日本でカタカナ英語を使っていると実際英語として通じない単語が多々ある事は以前にも紹介しました。(これだけはやっておこう!留学前の5つの勉強法ー和製英語と英語の違いを知ろう!)

留学前の5つの勉強法。これだけは日本でやっておこう!
留学前に日本で出来る事は日本で勉強!現地でしか学べない「生きた英語の発音」や「会話力」「リスニング」に効果が発揮できるように下準備!自己紹介文や和製英語と英語の違い、最大の壁となるリスニングのコツから効果的なリーディング法など、私が実際に取り組んで良かった事を紹介します。

 

 

逆に英語圏の人がこのカタカナ英語を理解しなくてはいけない状況を察すると

彼らは日本語に加えて和製英語も修得しなくてはいけない。英語読みだけど意味が違う。

英語のKonbucha(コンブチャ:紅茶キノコ)が日本語読みなのに本来の昆布茶ではないのと同じだ!

言葉は文化。カタカナも大事。でも英語として通じない和製英語が増えるのは国際化に反していく気がしてならないのです。

逆に日本語をもっと大事にした方がいいと思うのは私だけでしょうか?

「コロナウイルスのクラスター感染を防ぐ。。。」ってクラスターが集団感染の意味を持つんだから「集団感染の感染を防ぐ」っておかしな日本語が誕生してしまう。。。

クラスター事態の意味は英語で”小規模な集団”。

でも医学で使われる場合、小規模な集団感染という意味で”感染”が含まれています。

だから英語で聞くニュースでは”coronavirus cluster at 〇〇hospital”(〇〇病院でコロナウイルスの集団感染)です。coronavirusus cluster infectionなんて言わないのです。

日本語で集団感染って言えばそんな二重用語になることは避けられるはず。。。

こうした間違いを避けるためにも英語習得者は生の海外ニュースを読むことをお勧めします。

和製英語 伝わらない単語、誤解される言葉 (角川ソフィア文庫)

 

 

 

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